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madamkayoko について

ほそぼそと絵を描き綴り、言葉を書き綴っていきます。

ゲルボールペンは、なかなかウェルな画材

ボールペンが画材として認知されて久しいですが、
私は、油性のボールペンが油性がゆえに,
塗りつぶすと玉虫色に光ってしまうのがイヤで
なかなか画材として使おう,という気になりませんでした。

しかし、最近、ふとした事から、ゲルボールペンで作品を描いてみたら
多少匂いが気になるものの、細密画も描けて、
なかなか楽しいことが分かりました。

一番いいのは、ボールペン,という気安さから
失敗が気にならず、下書きも適当にぶっつけ本番で描き始めるので
緊張感を持ちつつ、かなりいい加減に描けるところです。

今日は、今盛りの薔薇をモチーフにしたものをアップします。

B&Wroses

この絵のモデルは神代植物園の薔薇です。

神代植物園は、いま薔薇が真っ盛り。
5月31日まで「春のバラフェスタ」です。

この期間中、薔薇のコンテストも開かれています。
エントリーされている株は名前の替わりに数字で表示されています。
400種類以上の5000株が植えられている様子は圧巻です。
休憩所ではバラフレーバーのソフトクリームも売られていて大人気。

薔薇好きにはたまりませんね。

と言っても私が描きに行っているのは、
薔薇ではなく、ザクロの花です。
ザクロはパックリと割れる果実が独特の趣ですが、
花もなかなかステキなのです。

週末にはザクロの花のスケッチをアップ出来ればいいな、と考えています。

ドローン、実は規制緩和の方向だった。ビジネスチャンスを逃しまくりの日本。

今はテレビは、全くと言っていいほど見ないのですが、
今日たまたま夫がつけていたのを見るともなしに見ていたら、
ドローンの危険性がやたらに強調されて報道されていました。

東京都の舛添知事は、公園などで子供の上に落ちたら危ない
ということを記者会見していました。
自分の子供を上から撮りたくて慣れない人が操作して
落とす、ということはあり得るかもしれません。
児童遊園などでの使用は禁止になるでしょうね。

また、京都の上賀茂神社の葵祭では、許可したドローン以外は
撮影禁止だそうです。
ドローンも安くなっていますから、
許可制にしないと、電車の鉄ちゃんばりに
場所取り合戦になるかもしれないので、
これもわかります。

日本は土地が狭いうえに、
東京駅にカードのために徹夜する人がでたり、
電車の撮影に場所取り騒ぎになったり、
「規制してくれ」と言わんばかりの集団の無軌道ぶりが
目につくので、
結果的に、お上の規制を簡単に許すことになります。

子供じみていると思いますね。

そういう日本独特の事情もさることながら、
実は世界では、ドローンの可能性にビジネスチャンスを見て
規制緩和の方向で、ロビーイングが盛んだそうです。

アマゾンがドローンを使って宅配を考えているという話は
前から聞いています。
↓それについて書かれている記事です。
どうなる未来?ドローンをめぐる世界(1月の記事)

しかし、一方日本では、自民党の議員さんたちは空飛ぶ撮影機にすっかり驚いて
懲役付きの法律まで作るという、オーバーリアクション。
ドローン:自民が規制法案、懲役1年以下

このことは松浦晋也さんというノンフィクション作家の方の記事がありました。
ドローンを規制すれば日本は衰退する

ところが、この件で検索してみると、日本でもほんの半月前まで、
つまり、4月22日に官邸でドローンが見つかる前まで、
経済産業省がロボット技術などとともに技術革新の目玉にドローンをあげていたのですね。

4月16日の記事です。
経産省、自動運転車やドローンなどの規制緩和・標準化促す施策まとめる

日本、ロボット・ドローン拡散のため素早く規制緩和(1)(一月の韓国経済新聞)

こうやって前向きの施策を、 IT技術に疎い議員たちが「ドローン怖い」
(饅頭怖い、という落語思い出したけど)
という情動から、産業発展も阻害しかねないような法律で取り締まろうとする。
横田基地に配備されるというオスプレイの方が、よほど危ないと思うのですけど。
(オスプレイの離着陸の怖さは、動画がアップされています。)

日本の政治家の無知の闇というか、絶望の穴をみる思いです。

一方、家庭用バッテリーのテスラが好調のようです。

1週間で38,000台超──テスラの「家庭向け新バッテリー」が大人気

テスラの生命線「バッテリー」の政治学

「エコ」なものは、庶民のお財布にはエコでなかったりするし、
カリフォルニアという地域限定の話かもしれませんが、
あちこちの火山から噴煙がでている国土で
原発再稼働を目指す、というよりははるかにチャレンジャブルで人間として真っ当な気がします。

今の政権の中枢にいる議員さんは特に、昔は良かった、
という人たちばかりだからなのかもしれないけど、
「未来のビジネスチャンス」という視点がないみたいで、ほんと残念。

少子化を女性のせいにする前に、
自分たちの進取の精神の欠如を反省して欲しいものです。

ドローン関連の記事
驚異の生態をドローン映像が捉える、映画「ミツバチの大地」

秀作ドキュメンタリー映画 その①「鳥の道を越えて」

何事も基礎が大事だとおしえてくれる、フリーハンドロゴの映像

ユーチューブで100万回以上再生されている
ロンドンのデザイナー、セブ・レスター氏が、フリーハンドで
有名な企業のロゴを再現する映像です。

AMAZING! Artist Seb Lester freehand famous logos

私がこの映像を見て、一番に思ったのは
このセブ・レスター氏のカリグラフィーの基礎力の凄さです。

と同時に、海外、特にアルファベットの世界におけるロゴは
やはりカリグラフィーが基礎なのだ、という事に気付かされました。

今カリグラフィーと言うと、多くの日本人はデザイン文字を思い起こすでしょう。
しかし、実はアルファベット世界では、印刷の無い時代、
もっと古い時代の聖書の写本などに、カリグラフィーは使われていました。
日々の修道士や教会関係者がごく普通に使うものだったのです。
その事を深く印象づけられた映画を、去年見ました。

「大いなる沈黙へ」

この映画は、グランド・シャルトルーズ修道院という、
男子修道院の生活を描いたものです。
この修道院はフランスアルプスの山中の陸の孤島のようなところにある、
(少なくとも私にはそう見えた)
カトリック教会の中でも厳しい戒律で知られるカルトジオ会の修道院です。

映画自体は、淡々と修道僧の日常を描いて行くだけですが、
修道院の要望で一切音楽がつけられていません。
そして修道士たちも、決められた時以外一切会話を交わしません。
まさに全編を「大いなる沈黙」が覆っている映画です。

映画評などはもっと得意な人に任せて、
私がこの映画でビックリした事、そして多分誰も指摘しない事に、
修道士のこのカリグラフィーの技量の素晴らしさでした。

映画の後半に、修道士が、日記か、あるいはメモかは分りませんが
横に線の入ったノートに、上の映像でセブ・レスター氏が使うよりもっと素朴な、
先が平たいペンで文字を書き付けて行くのです。

とにかく驚いたのは、そのスピードの速さ。そしてその美しさ。
息づかいもほとんどしない間にサラサラと書き進めて行く文字の美しい事。
そしてまさに、いま私たちが見るカリグラフィーが、
ごく普通の生活の一部として息づいているのを見た瞬間でした。

昔の写本がどのようなものか、お示ししたいので、ネットを探したら、
イギリスの図書館のアーカイブを印刷できるページがあったので、
リンクを貼っておきます。

Preface to St Mark’s Gospel in the Lindisfarne Gospels

このページは、↓この本に載っていたので、検索したら出て来たものです。

この字体はケルト風ですが、他にも、ゴシックとかロマネスクとか
ルネッサンスとかネオクラシカルとかあります。
上の映像で出て来る「ハリーポッター」のロゴはロマネスクかもしれません。
アディダスですら、何かの字体からヒントを得ているはずです。

セブ・レスター氏の技量は素晴らしいものですが、
それはカリグラフィーの基礎に裏打ちされたもので、
決して、手先のアクロバットではありません。

ちなみに、昨年の私の個展のハガキの題字は、ルネッサンスネオクラシカル、
という字体から取りました。
自分でいい加減に作ったものではないのです。

20140708DM

セブ・レスター氏の技量が神業なのは、
真っ白でまったく当たりになる横線が無い紙に描いている点です。

日本の企業のロゴは分りませんが、
海外の企業のロゴは、もしかすると相当数カリグラフィーから
生まれているかもしれませんね。

今まで見過ごしがちだった、アルファベットのロゴを
「カリグラフィー」という視点から見るのも楽しいかもしれません。

福知山線の事故から10年、展覧会が開かれています。26日迄

JR福知山線の通勤電車が速度オーバーでビルに突っ込み、
100名以上の方が亡くなった事故から、
今日25日で、十年が経とうとしてしてます。

その事故をあらためて思い起こそうと、
展覧会が開かれていて、その会場に行って来ましたのでご報告します。

わたしたちのJR福知山線脱線事故ー事故から10年

実はこの事故で生き残った方2名が、
事故の様子を絵やオブジェに残されていたので、
それを中心に構成されています。

実行委員長の木村奈緒さんは、
昨年2014年4月29日にNHK BS1で放送されたドキュメンタリー
「Brakeless〜JR福知山線脱線事故9年〜」という番組を偶然見たことが、
本展開催のきっかけになったようです。

そして、展覧会を開催するにあたり、足りない資金をクラウドファンドで
集めることにします。

今年4月に「JR福知山線脱線事故から10年展」を開催したい!

で、私もこのファンドに参加するのですが、
木村さんに頑張ってほしい,という気持ちとともに、
このドキュメンタリー映画の予告編を見たことが大きかったです。

ドキュメンタリーの監督は、日本出身でロンドン在住の三宅響子監督。
番組はBBC、NHK、アメリカPBSなど、日米欧5か国の合作です。

この映画の予告編が下記リンク先で見られます。
私は、この予告編に、二重の意味で衝撃を受けました。
「Brakeless」

この予告編は英語ですが、
まず、最初の画面で「Delay 80 seconds」と出ます。
そして、ナレーターは “ just a delay 80 seconds”
と言っています。

そう、たった一分20秒の遅れのために、600名近くの死傷者が出るわけです。

このあと、この予告編のナレーターは、00:15のところで
“Japanese dedication to efficiency, precision and punctuality is a matter of national prior.”
と言っています。
「効率性と正確さ、そして時間厳守への日本人の貢献は、国家の優先事項なのだ」
という事ですね。

まさにズバリ本質を突いているとともに
こういう指摘が日本自身で出来ずに、
海外のドキュメンタリーに頼る事実にも少なからずショックを受けました。

もちろん、今日も様々な記事や番組で取り上げられるでしょうし、
さっきケーブルテレビでやっていた番組では
事故で脊髄損傷を負った方が、事故にも負けず前向きに生きている様子が放映されていました。

そういう側面は大きな励ましになると思います。
と同時に、この事故が引き起こした本質とはなんなのか、
という視点を持つ事、
この事故に限らず、原発事故もそして多くの公害問題なども含めて
「本質的な原因への言及」が、日本社会で真剣になされているとは言えない事も事実です。

木村奈緒さんは、上智大学文学部新聞学科を卒業されている若手のホープです。
ちなみに、展示は絵やオブジェも飾ってありますが、
様々なインタビュー記事が提示されている様子は、
さながら壁新聞です。

プリミティブなジャーナリスティックな展示を、
このデジタル時代に示された事は意義あることだと思いました。
また、私も含めて、多くの大人が作って来てしまった今の日本の疲弊した社会システム。
とにかく「忘れやすい」この社会で、
いま、この問題を「忘れないで」という事はとても意味のある事だと思いました。

↓会場で頂いた、「忘れないで」と書かれた栞と展示説明。
IMG_0206

驚異の生態をドローン映像が捉える、映画「ミツバチの大地」

去年見た映画で、評をを書こうと思っているうちに時間が過ぎてしまったのだけれど、
「官邸ドローン事件」で思い出したので、
映画「ミツバチの大地」について書いておきます。

実はこの映画は、
秀作ドキュメンタリー映画 その①「鳥の道を越えて」
の前に見ていて、
秀作ドキュメンタリー映画 その②、とでも題名をつけるはずでした。

この映画は、
一言で言えば、ドローンだけではなく、
様々なハイテク映像や機器を使って、
ミツバチの生態に迫る映画です。

特にドローンを使って撮影した
ミツバチが飛びながら交尾する場面は、
多分世界で初めて捉えられたものでしょう。

この映画のマークス・イムホーフ監督のお祖父さんが
養蜂に関わっていて、話しはそこから始まります。
監督はミツバチを巡る現在の状況を捉えるために、
世界を4周してこのドキュメンタリー映画を作ったのだそうです。

「ミツバチの大地」公式サイト

見どころはいくつかあります。
1)小型ヘリコプターや無人偵察機(ドローン)、そしてマイクロレンズを使った、ハイテク映像。
2)ミツバチの生態とその驚異的な働きを知ることができる。
3)人間とミツバチの切っても切れない繋がりが確認出来る。

そしておまけですが
4)世界の食料庫と言われるアメリカの大規模農業の
意外なほどの脆弱さが垣間見られ、考えさせられます。

さて、ハイテク映像について。
この映画の撮影について(公式サイト)
以下のポスターはまるでイラストのようですが、
飛ぶミツバチをドローンで並走させて撮影します。
ミツバチというのは、空中で交尾するのですね。
その映像も見事に捉えています。

    

また、監督が撮影に地球4周するには訳があって、
様々なミツバチのエピソードが紹介されます。

ミツバチの能力について。
ミツバチは自分の位置をどうやって知るのか、
仲間への情報伝達はどうやるのか、などは
ドイツ自由大学の神経生物学者のメルツェル教授のフィールドワークが紹介されます。

アメリカと中国にはミツバチがいないという驚きの話しも。

中国では毛沢東の時代、穀物を食べるからとスズメが徹底的に駆除されたために
昆虫が大繁殖してしまい、それをまた駆除するために大量に農薬が使われたそうで、
そのためにミツバチがいなくて、人間が受粉作業をするらしいです。

そして、実は、新大陸にはミツバチはいなかったので、
カリフォルニアアーモンドやらアンズの花の受粉のために
毎年ミツバチが輸入され、養蜂家が花が咲く時期に合わせて
トラックでミツバチを運んで受粉させる、のだそうです。

その一方で、女王蜂を育て、世界58カ国に輸出しているオーストラリアの養蜂家母娘は
手作業で働き蜂を女王蜂にしていきます。

片やトラックで巣箱を運び、片や拡大鏡で覗いて働き蜂を女王蜂にする。
そのギャップが興味深かったです。

ところで、この映画の最期には、
ミツバチの免疫システムを研究しているバーバラ・イムホーフ博士が出て来ます。
監督の娘さんです。
監督のお祖父さんの話しから始まった映画は
自分の娘さんへ、そして孫へと引き継がれるところで終わります。
家族史の面も持つ映画なのですね。

さて、「官邸ドローン事件」で、
ドローンは一気にネガティブな印象が植え付けられそうですが、
この映画のミツバチとの並走だけではなく、
「鳥の道を越えて」にも空撮がありました。
ドローンはもう映像の世界ではなくてはならないものになっていると思います。

それにしても、ドローンひとつで上へ下への大騒ぎになる官邸、
とても、自衛隊の海外派兵なんて、出来るとは思えませんけどね。

(参考)
ネオニコチノイド、ミツバチ大量死の原因とされる農薬がカナダ・オンタリオ州で規制

役に立つことだけが、役に立つのか?

なんだかトートロジーみたいな題名ですけど、
ブログのアクセス数を増やしたければ
「人の役に立つことを書け」
みたいな言説が蔓延しているので、そうなのかなあ、
ちょっと違うな、と私は思っているので書いてみます。

確かに、役に立つハウツーもの的なブログは
多分アクセス数が増えます。

しかし、実際になにが人様の役に立つかなんて分らないのですよね。

それから、人様は、無名のブロガーの意見なんて興味ないのだ、
欲しいのは情報だ。
と言う人もいます。

ま、たしかにそうです。
誰もがアルファブロガーになれるはずも無いです。
専門の知識と言っても、今はいくらでもネットに転がっています。

では、私は、何のためにブログを書いているのか。

ずばり、「自分のため」です。

だって、お金にもならないのに、一つの記事を一時間くらいかけて
上げるなんて、自分のため以外に、誰が出来るでしょうか?

しかし、実は、ブログを運営する継続と蓄積の威力は、
想像以上にすごいものがあります。
それは、明らかに、発信する側に果実をもたらします。

仕事に結びつく人もいるでしょうが、
結びつかなくても、自分のやったことが、日々蓄積されて行くすごさは
経験すれば実感できるはずです。

ブログを書いたからと言って目だった成果が無いように思えても、
記事を上げ続けて行けば、自分はブログをやる前の自分とは
確実に違うのです。

私の場合、一年半のブログで、個展を開きました。
ネットで見てくれた人が何人か来てくれました。
これはすごいことです。

私は、レンタルサーバーを借りていますから
ブログを維持するのに無料ではないですが、
無料のブログであれば、ほぼ元手無しで
新しい繋がりが生まれるのです。

記事のひとつひとつは100%ではないけれど、
100%のものを作ったり上げたりしようとすると、
結局、一歩も前に進まなくなります。

ドラクロワか誰かの言葉に
「完璧であろうとする画家は、何一つなし得ない」
と言ったような意味の言葉がありました。

確かに、恥さらしの面もあるわけです。
それでも、恥をかいた分、実力がつくし、
こんなに進歩した、という証拠でもあるわけです。

「継続は力なり」です。

他の人には役に立っても立たなくても
書いている人自身には、確実に役に立つのがブログです。

それに不思議なことに、ブログは蓄積ですから、
毎日毎日、検索ワードから未知の人がこのブログに来てくれます。
ネットは24時間営業ですから、私が寝ている間にも
誰かが覗いてくれるのです。

この季節は、「草むしり」という検索ワードが毎年多いのですが、
憲法の話しを書いた記事もあるので「木村草太さん」とか
「伊藤真さん」という検索ワードでも来てくれるし、
「七つの習慣」の感想文もあるので、
その検索でも来てくれます。

このところ10日くらい更新できなかったのだけれど、
毎日、検索で人が来てくれます。
それも3年間の蓄積があるからです。

ところで、最近は、「産業の役に立たないから、文科系を大学から無くす」
みたいな動きもあるようですが、
なんという短絡だと思いますね。
それが役に立つのか立たないのかなんて、現在進行形で分るはずもありません。
社会も人も動いています。
昨日の人は気がつかなかったことに、明日の人は新たな発見をするかもしれません。

「役に立つ」と分ったことだけをやって行くと
とんでもない発見などから疎遠になりそうです。

特に「国の役に立つこと」なんて、前提がついたら
未知の美しさとか、想像もつかない発見なんて
なくなっちゃうでしょうね。
ヒットラーがバウハウスを潰したことは有名です。
しかし、今の建築やデザインの基礎は、あのバウハウスから
生まれたものがたくさんあります。

役に立つかどうか分らないけど、取りあえず面白いから研究している
といったことがすごく重要だと思います。

①見るならスマホ ②読むなら本 ③書くのはパソコン

信州大学の学長さんが入学式に
スマホやめるか、大学やめるか
と仰った(?)とかで話題ですけど、

つい最近2月に初めてスマホを持った身からすると、

①見るならスマホ
②読むなら本
③書くのはパソコン

になるだろうと思います。

おかげさまで、スマホは便利に使いこなしています。
無料アプリで、電車の時間を調べたり、タイマー使ったり、
時間管理アプリにタスクを入れたり、
楽しくスマホ使ってますし、
電車の中でも手軽に見られるので、助かっています。

でも、
言いたい事を的確に言うとなるとフリック入力も苦手ですし、
イライラするので、それは家のパソコンで発信。

明らかにスマホは、長文発信には向いてません。
LINEスタンプの登場などは、その欠点を上手く利用したもの。

一方で、スマホが普及したおかげで、
パソコンを持たない若い人が増えているとか。

となると、一行会話に始終し、
長い文章を書く機会がなくなりかねないわけです。

これはかなりマズいのではないかしら。
ただでさえ、日本の学校では、長い文章を書くとなると読書感想文くらいでしょ。

書くこと=考えること、ですから、
自分の気持ちをLINEスタンプや絵文字に代弁させているうちに、
語彙力や思考力が落ちないか心配です

それにパソコンを使わなくなる、というのも不安要因。
日本では「ネット=デマ」と捉える人も少なからずいて、
インターネットよりテレビ、という傾向がもともと強いです。

両者の違いは、能動的か受動的か、という事だけではなく、
テレビが特定の人や団体しか発信者になれないのに、
ネットは誰にでも発信する機会があります。
その良い例がブログ発信でしょう。
パソコンに親しまなくなる、というのは、
そういう機会が減ることです。

便利さには不可逆性はないみたいですが、
ブログを書く書かないは別にしても、
自ら動くにはパソコンは必須だと思います。

そういえば、先日、娘さんと旅行に行った人が
「知らない土地で迷っても、今の人はスマホで調べるから
娘は人に聞かないのよねえ。聞いちゃった方が早いのに。」
と仰ってました。

私は、この話しが、なんだかとても寂しく感じたのでした。