富士山の世界遺産登録の問題点

世界一有名な絵は?
と聞かれたらあなたはなんと答えますか?
レオナルドダビンチの「モナリザ」、と答える人が多そうです。
10 Most Famous Paintings of all Time

では、最も有名な日本の絵は?
と言ったらこれ以外ないでしょう。

富士山が世界文化遺産に登録されたようです。
最近は山ガールのおかげでただでさえ高い人気の富士山ですが、
この登録で、人気も沸点まで急上昇のようです。
富士山、世界文化遺産に決定 「三保松原」も対象

しかし、この日本の象徴のような山が、
なぜ屋久島や白神山地のように自然遺産にならなかったか、
というのは結構重要な問題です。
結局現在でも片づかないゴミやし尿の問題などで
自然遺産には登録申請出来なかったからなんですね。
で、「富士山―信仰の対象と芸術の源泉」として申請され
登録されたというわけです。

世界遺産になったからと言って、
その維持費用は地元の自治体が持つらしいので、
今後は富士登山には入山料を徴収するようです。
まだ試行の段階ですが、とても良いことだと思います。
富士山入山料 6合目で徴収試行  県検討 正午~午後4時軸 

日本は自然が豊かなので「自然はタダ」
という意識が多くの人にあるようです。
しかし、人間が踏み込んだことによるダメージからの自然の回復力は、
ある一定以下の人数までです。

高山植物なども「自分くらい」と思って抜いて行くと
あっという間に絶滅危惧種です。
「マスとしての人間集団」の威力は破壊的なのですね。
このことは、自然保護だけではなく、ほんとうに
私たち一人一人が意識すべきことだと思います。

実は私の好きな屋久島も「入島料」を取る取らないで、
ずっと揉めています。
今は、山中のトイレのし尿は、島の職員が背負って降りているんです。
屋久島「入島料」に壁 課金方式や金額、町が検討
垂れ流しらしい富士山に比べればマシですが、
絶対に「入島料」は取るべきです。

あるいは、携帯トイレの持参、というのもいい方法だと思います。
屋久島では、紙おむつの携帯版のようなものを売っていて、
山中にあるトイレの囲いと便座だけがついた簡易トイレに設置して使えます。

これは使ったことがあるのですが、快適です。
工事現場にあるような簡易トイレは臭いし、暗いし、
すべての人がキレイに使うとは限りません。
この、囲い付きの便座だけのトイレは
便座をすっぽり覆うので基本的に汚れないし、
出したものは自分で持って下山、というとても合理的な仕組み。

キャンプなどに行く人にもお薦めですね。
ただ、囲いが無いと出来ないので、
今後はこういう囲いだけのトイレが推奨でしょう。

富士山もどうでしょうかね?

セイヨウシャクナゲ

<再登場>これは屋久島のシャクナゲではなく隣の家のセイヨウシャクナゲ

ところで、
先の屋久島の「入島料」の話しですが、
町議会選挙をすると、徴収反対派議員が通るようで、
町議とはいえ政治というのは利害関係の調整、
というのを思い知らされます。

そうそう、今日は、朝からずっと制作にかかり切りだった私に
都議会議員選挙の候補者の各陣営から、
電話が鳴りっぱなしでした。

しかし、最近の選挙は、マスメディアの誘導通りになるので
少々うんざりです。
そこで、少し考え方を変えて、
「入れたい人に入れる」のではなく
「落したい人を落す」事にすれば
少しは面白くなりそうです。