月別アーカイブ: 2015年4月

福知山線の事故から10年、展覧会が開かれています。26日迄

JR福知山線の通勤電車が速度オーバーでビルに突っ込み、
100名以上の方が亡くなった事故から、
今日25日で、十年が経とうとしてしてます。

その事故をあらためて思い起こそうと、
展覧会が開かれていて、その会場に行って来ましたのでご報告します。

わたしたちのJR福知山線脱線事故ー事故から10年

実はこの事故で生き残った方2名が、
事故の様子を絵やオブジェに残されていたので、
それを中心に構成されています。

実行委員長の木村奈緒さんは、
昨年2014年4月29日にNHK BS1で放送されたドキュメンタリー
「Brakeless〜JR福知山線脱線事故9年〜」という番組を偶然見たことが、
本展開催のきっかけになったようです。

そして、展覧会を開催するにあたり、足りない資金をクラウドファンドで
集めることにします。

今年4月に「JR福知山線脱線事故から10年展」を開催したい!

で、私もこのファンドに参加するのですが、
木村さんに頑張ってほしい,という気持ちとともに、
このドキュメンタリー映画の予告編を見たことが大きかったです。

ドキュメンタリーの監督は、日本出身でロンドン在住の三宅響子監督。
番組はBBC、NHK、アメリカPBSなど、日米欧5か国の合作です。

この映画の予告編が下記リンク先で見られます。
私は、この予告編に、二重の意味で衝撃を受けました。
「Brakeless」

この予告編は英語ですが、
まず、最初の画面で「Delay 80 seconds」と出ます。
そして、ナレーターは “ just a delay 80 seconds”
と言っています。

そう、たった一分20秒の遅れのために、600名近くの死傷者が出るわけです。

このあと、この予告編のナレーターは、00:15のところで
“Japanese dedication to efficiency, precision and punctuality is a matter of national prior.”
と言っています。
「効率性と正確さ、そして時間厳守への日本人の貢献は、国家の優先事項なのだ」
という事ですね。

まさにズバリ本質を突いているとともに
こういう指摘が日本自身で出来ずに、
海外のドキュメンタリーに頼る事実にも少なからずショックを受けました。

もちろん、今日も様々な記事や番組で取り上げられるでしょうし、
さっきケーブルテレビでやっていた番組では
事故で脊髄損傷を負った方が、事故にも負けず前向きに生きている様子が放映されていました。

そういう側面は大きな励ましになると思います。
と同時に、この事故が引き起こした本質とはなんなのか、
という視点を持つ事、
この事故に限らず、原発事故もそして多くの公害問題なども含めて
「本質的な原因への言及」が、日本社会で真剣になされているとは言えない事も事実です。

木村奈緒さんは、上智大学文学部新聞学科を卒業されている若手のホープです。
ちなみに、展示は絵やオブジェも飾ってありますが、
様々なインタビュー記事が提示されている様子は、
さながら壁新聞です。

プリミティブなジャーナリスティックな展示を、
このデジタル時代に示された事は意義あることだと思いました。
また、私も含めて、多くの大人が作って来てしまった今の日本の疲弊した社会システム。
とにかく「忘れやすい」この社会で、
いま、この問題を「忘れないで」という事はとても意味のある事だと思いました。

↓会場で頂いた、「忘れないで」と書かれた栞と展示説明。
IMG_0206


驚異の生態をドローン映像が捉える、映画「ミツバチの大地」

去年見た映画で、評をを書こうと思っているうちに時間が過ぎてしまったのだけれど、
「官邸ドローン事件」で思い出したので、
映画「ミツバチの大地」について書いておきます。

実はこの映画は、
秀作ドキュメンタリー映画 その①「鳥の道を越えて」
の前に見ていて、
秀作ドキュメンタリー映画 その②、とでも題名をつけるはずでした。

この映画は、
一言で言えば、ドローンだけではなく、
様々なハイテク映像や機器を使って、
ミツバチの生態に迫る映画です。

特にドローンを使って撮影した
ミツバチが飛びながら交尾する場面は、
多分世界で初めて捉えられたものでしょう。

この映画のマークス・イムホーフ監督のお祖父さんが
養蜂に関わっていて、話しはそこから始まります。
監督はミツバチを巡る現在の状況を捉えるために、
世界を4周してこのドキュメンタリー映画を作ったのだそうです。

「ミツバチの大地」公式サイト

見どころはいくつかあります。
1)小型ヘリコプターや無人偵察機(ドローン)、そしてマイクロレンズを使った、ハイテク映像。
2)ミツバチの生態とその驚異的な働きを知ることができる。
3)人間とミツバチの切っても切れない繋がりが確認出来る。

そしておまけですが
4)世界の食料庫と言われるアメリカの大規模農業の
意外なほどの脆弱さが垣間見られ、考えさせられます。

さて、ハイテク映像について。
この映画の撮影について(公式サイト)
以下のポスターはまるでイラストのようですが、
飛ぶミツバチをドローンで並走させて撮影します。
ミツバチというのは、空中で交尾するのですね。
その映像も見事に捉えています。

    

また、監督が撮影に地球4周するには訳があって、
様々なミツバチのエピソードが紹介されます。

ミツバチの能力について。
ミツバチは自分の位置をどうやって知るのか、
仲間への情報伝達はどうやるのか、などは
ドイツ自由大学の神経生物学者のメルツェル教授のフィールドワークが紹介されます。

アメリカと中国にはミツバチがいないという驚きの話しも。

中国では毛沢東の時代、穀物を食べるからとスズメが徹底的に駆除されたために
昆虫が大繁殖してしまい、それをまた駆除するために大量に農薬が使われたそうで、
そのためにミツバチがいなくて、人間が受粉作業をするらしいです。

そして、実は、新大陸にはミツバチはいなかったので、
カリフォルニアアーモンドやらアンズの花の受粉のために
毎年ミツバチが輸入され、養蜂家が花が咲く時期に合わせて
トラックでミツバチを運んで受粉させる、のだそうです。

その一方で、女王蜂を育て、世界58カ国に輸出しているオーストラリアの養蜂家母娘は
手作業で働き蜂を女王蜂にしていきます。

片やトラックで巣箱を運び、片や拡大鏡で覗いて働き蜂を女王蜂にする。
そのギャップが興味深かったです。

ところで、この映画の最期には、
ミツバチの免疫システムを研究しているバーバラ・イムホーフ博士が出て来ます。
監督の娘さんです。
監督のお祖父さんの話しから始まった映画は
自分の娘さんへ、そして孫へと引き継がれるところで終わります。
家族史の面も持つ映画なのですね。

さて、「官邸ドローン事件」で、
ドローンは一気にネガティブな印象が植え付けられそうですが、
この映画のミツバチとの並走だけではなく、
「鳥の道を越えて」にも空撮がありました。
ドローンはもう映像の世界ではなくてはならないものになっていると思います。

それにしても、ドローンひとつで上へ下への大騒ぎになる官邸、
とても、自衛隊の海外派兵なんて、出来るとは思えませんけどね。

(参考)
ネオニコチノイド、ミツバチ大量死の原因とされる農薬がカナダ・オンタリオ州で規制


役に立つことだけが、役に立つのか?

なんだかトートロジーみたいな題名ですけど、
ブログのアクセス数を増やしたければ
「人の役に立つことを書け」
みたいな言説が蔓延しているので、そうなのかなあ、
ちょっと違うな、と私は思っているので書いてみます。

確かに、役に立つハウツーもの的なブログは
多分アクセス数が増えます。

しかし、実際になにが人様の役に立つかなんて分らないのですよね。

それから、人様は、無名のブロガーの意見なんて興味ないのだ、
欲しいのは情報だ。
と言う人もいます。

ま、たしかにそうです。
誰もがアルファブロガーになれるはずも無いです。
専門の知識と言っても、今はいくらでもネットに転がっています。

では、私は、何のためにブログを書いているのか。

ずばり、「自分のため」です。

だって、お金にもならないのに、一つの記事を一時間くらいかけて
上げるなんて、自分のため以外に、誰が出来るでしょうか?

しかし、実は、ブログを運営する継続と蓄積の威力は、
想像以上にすごいものがあります。
それは、明らかに、発信する側に果実をもたらします。

仕事に結びつく人もいるでしょうが、
結びつかなくても、自分のやったことが、日々蓄積されて行くすごさは
経験すれば実感できるはずです。

ブログを書いたからと言って目だった成果が無いように思えても、
記事を上げ続けて行けば、自分はブログをやる前の自分とは
確実に違うのです。

私の場合、一年半のブログで、個展を開きました。
ネットで見てくれた人が何人か来てくれました。
これはすごいことです。

私は、レンタルサーバーを借りていますから
ブログを維持するのに無料ではないですが、
無料のブログであれば、ほぼ元手無しで
新しい繋がりが生まれるのです。

記事のひとつひとつは100%ではないけれど、
100%のものを作ったり上げたりしようとすると、
結局、一歩も前に進まなくなります。

ドラクロワか誰かの言葉に
「完璧であろうとする画家は、何一つなし得ない」
と言ったような意味の言葉がありました。

確かに、恥さらしの面もあるわけです。
それでも、恥をかいた分、実力がつくし、
こんなに進歩した、という証拠でもあるわけです。

「継続は力なり」です。

他の人には役に立っても立たなくても
書いている人自身には、確実に役に立つのがブログです。

それに不思議なことに、ブログは蓄積ですから、
毎日毎日、検索ワードから未知の人がこのブログに来てくれます。
ネットは24時間営業ですから、私が寝ている間にも
誰かが覗いてくれるのです。

この季節は、「草むしり」という検索ワードが毎年多いのですが、
憲法の話しを書いた記事もあるので「木村草太さん」とか
「伊藤真さん」という検索ワードでも来てくれるし、
「七つの習慣」の感想文もあるので、
その検索でも来てくれます。

このところ10日くらい更新できなかったのだけれど、
毎日、検索で人が来てくれます。
それも3年間の蓄積があるからです。

ところで、最近は、「産業の役に立たないから、文科系を大学から無くす」
みたいな動きもあるようですが、
なんという短絡だと思いますね。
それが役に立つのか立たないのかなんて、現在進行形で分るはずもありません。
社会も人も動いています。
昨日の人は気がつかなかったことに、明日の人は新たな発見をするかもしれません。

「役に立つ」と分ったことだけをやって行くと
とんでもない発見などから疎遠になりそうです。

特に「国の役に立つこと」なんて、前提がついたら
未知の美しさとか、想像もつかない発見なんて
なくなっちゃうでしょうね。
ヒットラーがバウハウスを潰したことは有名です。
しかし、今の建築やデザインの基礎は、あのバウハウスから
生まれたものがたくさんあります。

役に立つかどうか分らないけど、取りあえず面白いから研究している
といったことがすごく重要だと思います。


①見るならスマホ ②読むなら本 ③書くのはパソコン

信州大学の学長さんが入学式に
スマホやめるか、大学やめるか
と仰った(?)とかで話題ですけど、

つい最近2月に初めてスマホを持った身からすると、

①見るならスマホ
②読むなら本
③書くのはパソコン

になるだろうと思います。

おかげさまで、スマホは便利に使いこなしています。
無料アプリで、電車の時間を調べたり、タイマー使ったり、
時間管理アプリにタスクを入れたり、
楽しくスマホ使ってますし、
電車の中でも手軽に見られるので、助かっています。

でも、
言いたい事を的確に言うとなるとフリック入力も苦手ですし、
イライラするので、それは家のパソコンで発信。

明らかにスマホは、長文発信には向いてません。
LINEスタンプの登場などは、その欠点を上手く利用したもの。

一方で、スマホが普及したおかげで、
パソコンを持たない若い人が増えているとか。

となると、一行会話に始終し、
長い文章を書く機会がなくなりかねないわけです。

これはかなりマズいのではないかしら。
ただでさえ、日本の学校では、長い文章を書くとなると読書感想文くらいでしょ。

書くこと=考えること、ですから、
自分の気持ちをLINEスタンプや絵文字に代弁させているうちに、
語彙力や思考力が落ちないか心配です

それにパソコンを使わなくなる、というのも不安要因。
日本では「ネット=デマ」と捉える人も少なからずいて、
インターネットよりテレビ、という傾向がもともと強いです。

両者の違いは、能動的か受動的か、という事だけではなく、
テレビが特定の人や団体しか発信者になれないのに、
ネットは誰にでも発信する機会があります。
その良い例がブログ発信でしょう。
パソコンに親しまなくなる、というのは、
そういう機会が減ることです。

便利さには不可逆性はないみたいですが、
ブログを書く書かないは別にしても、
自ら動くにはパソコンは必須だと思います。

そういえば、先日、娘さんと旅行に行った人が
「知らない土地で迷っても、今の人はスマホで調べるから
娘は人に聞かないのよねえ。聞いちゃった方が早いのに。」
と仰ってました。

私は、この話しが、なんだかとても寂しく感じたのでした。


皆既月食、見られるかな。晴れるといいね。

今晩は、皆既月食だそうですが、お天気が心配ですね。
晴れるといいな、と去年の記憶も交えてフクロウと月食を組み合わせて
描いてみました。

20150404owl

↓ この「暦の科学」は国立天文台の暦計算室長による、暦の本です。

暦の歴史や、曜日の成り立ち、という人間社会のエピソードと
暦や月の満ち欠けや、なぜ一年が365日なのか
といった科学的な説明が図入りでされていて、
科学の本としても、人間社会の歴史としても読める本です。
この機会に、改めて、日の出日の入りについてや、
春分の日の話しなど、暦と天文について知りたい方にお薦めです。
星五つ。★★★★★

で、著者が所属する、国立天文台のサイトです。

上記サイトより抜粋。

今日の一枚
皆既食ばかりでなく部分食の始めから終わりまでを、日本全国で見ることができます。皆既食の継続時間は約12分間です。

主な時刻は以下のとおりです。日本中どこで見ても時刻は変わりません。
部分食の始め 4日19時15.4分
皆既食の始め 4日20時54.2分
食の最大(食分 *) 4日21時00.2分(1.005)
皆既食の終わり 4日21時06.4分
部分食の終わり 4日22時45.1分

前回日本で見ることができた皆既月食は2014年10月8日に起こりました。
次回日本で見ることができる皆既月食は2018年1月31日に起こります。このときも今回同様、皆既食ばかりでなく部分食の始めから終わりまでを、日本全国で見ることができます。

晴れるといいですね!


春爛漫の さくらの名画

最近は、さくらと言えば、ソメイヨシノ。
東京は、ソメイヨシノが盛りをすぎ、ハラハラ花びらが舞い始めています。
ソメイヨシノが実はほとんどすべて接ぎ木のクローンである
という事は有名な話しです。

葉が出る前に花が密集して咲き、
散る風情がまさに「花吹雪」なので、
人気なのかもしれません。

クローンであるためか、育つのが早く、
街路樹に使われて増えたこともあるのでしょう。

で、さぞかし、沢山ソメイヨシノを描いた名画があるだろうと思うと、
残念ながら、ソメイヨシノが植えられるようになったのは、
江戸の終わりからで、むしろ現代の作家の方が
手がけているようです。

で、私の一押しのさくらの絵は、明治から昭和にかけて活躍した松林桂月の作品
「春宵花影図」です。
近代美術館の所蔵で、没年が1963年で、没後50年過ぎているとはいえ、
著作権が微妙なので、しかも、国立美術館のアーカイブは転載禁止なので、
リンクだけ貼っておきます。
春宵花影図(1939)
拡大図

墨と胡粉で妖艶なまでに月に浮かぶさくらの枝が描かれています。
古典的な技法を用いて、実にモダンな墨絵を作り上げる事に成功している作品です。
種類は葉がそこかしこに見えるのでソメイヨシノではないでしょう。

もう一枚は、横山大観のかがり火と組み合わせた「夜桜」
こちらは大倉集古館蔵。
右上に描かれた山に半分かくれた月の白さと
かかり火の赤と空の群青とが、さくらの大木を包みます。
こちらも葉が描き込んであるので、
ソメイヨシノとは別種のよう。

ソメイヨシノは、エドヒガン系の桜とオオシマザクラの交配で
生まれたと考えられているようです。
その原種であるオオシマザクラのスケッチを上げておきます。
これは去年描いたものです。
花のつき方が密集していて、ソメイヨシノと似ていますが、
可愛い緑色の葉と花びらには斑がかかったようにピンクがさしています。

20150402oshima

さて、松林桂月の作品が、1939年(昭和14年)開催のニューヨーク万国博覧会
の為に制作された作品である、という事は気にしてみたいと思います。
満州事変が起きたのが昭和6年で、真珠湾攻撃は1941年12月8日。
充分にきな臭い時代に、こういう妖艶な絵が描かれた事は何を意味するのでしょうか。
芸術家特有の嗅覚が何かを感じ取っていたのかもしれません。

それにしても、
花びらが散るのは本当にきれいですが、
散るのは花びらだけにしておきたいものです。


猫がとてもお腹が空いている時

以前、
ニャンともデュエット(2)
という記事で書きましたが、
我が家のマーマレードタビーは、
お腹が一杯にならない時、
となりのお皿に手を入れてまで食べるのです。

catfood

以前飼っていた猫たちは、
片方が食べ終わるのをじっと見ていて待っている、
という事はあったのだけれど、
お皿に手を入れて、餌を取り出して食べる事はしなかったので、
結構ビックリしたものですが、
最近、ネットでもっと「猛者」を見つけました。

最期まで見てね。
ビックリの結末です。

イエロータビーでうちのに似ていて、
我が家で大笑いでしたよ〜。

しかし笑い事ではないのが、
うちのイエロータビーは、彼女が満足するまで食べないと、
隣の皿に手を入れるだけではなく、
私の制作用の練り消しゴムやら、夫の携帯ラジオのイヤホンのゴムやら
フニュフニュしたものが好きで、
いつの間にかそれらが行方不明になっていることがあるのです。

そうそう、
太りすぎるから、と獣医に餌を制限された知人の猫が、
餌の袋をかじって穴をあけて食べた、という話しもききました。

猫のダイエットも人間同様なかなか大変ですね。

Amazon/キャットフード
年齢、状態にあわせたキャットフードを選ぼう。