カテゴリー別アーカイブ: シダ、野草、花の絵

シャクナゲと自然遺産の屋久島

ツツジやシャクナゲの季節がやってきました。

家のお隣に立派なシャクナゲがあって、いつも楽しませてもらっています。
これは西洋シャクナゲの一種で、
アジア原産のものがヨーロッパで品種改良された園芸種ようです。

右上を飛んでいるのは多分オオハナアブだと思います。
描いていると必ずやって来るのですが、
昆虫はなかなか覚えられないです。

最近は知らない花や鳥や昆虫は写真を撮るようにしていて、
あとから図鑑で調べます。
でも人に聞くのが一番早い。(笑)←これほんとう!
デジタルカメラだから出来ることですね〜。

20130405

日本の自生のシャクナゲのひとつにヤクシマシャクナゲがあります。
その名の通り屋久島で咲くのですが、
シャクナゲの季節は宿を取るのは大変で、見たことありません。

屋久島と言えば、縄文杉。
ただ、意外に知られていませんが、
屋久島が世界自然遺産になったのは、縄文杉があるからではないのです。

亜熱帯から冷温帯までの多様な植物相の垂直分布と
「人と自然の共生」のモデルとなりえる地である点、
などが評価されてのことです。

海岸にはガジュマルやメヒルギなどの亜熱帯の植物が生育し、
一歩山へ入って行くと照葉樹林で覆われ
さらに登ると屋久杉の森となり、
そのさきには空中湿原もあり、
九州一の高さの宮之浦岳を取り囲む山容は海に浮かぶアルプスで、
冬には雪がつもります。

島の中に沖縄から北海道まで日本中がすっぽり入っている感じですね。

海も潜れるし、きれいですよ〜。
一度晴れ渡った日に潜ったことがあります。
海の中に光の波が反射して,別世界でした。

また、孤島であることも、
豊かな自然が残った理由であることは確かでしょう。

実は、屋久島の電力はすべて水力で賄われています。
「人と自然の共生」が実践されている島なのですね。

屋久島の絵はこちらからどうぞ。

なお、屋久島登山はツアーでなければ、ガイドが必須です。
小さい島だけど、山の深さはアルプス並みです。
屋久島観光協会のサイト

中古しかないですけど、植物のことがばっちり。
屋久島にこれから行くかたは是非ご一読下さい。

山と渓谷社からはムックも出ているようです。

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花を愛でる

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寒い間、春が待ち遠しくて、まだかまだかと言っているうちに、急に春になります。
そうすると、次から次と芽が出て花が咲き、鳥が歌い、うかうかしているとアッという間に新芽が緑色を濃くしていきます。
この時期は季節がどんどん先に進んでいくのです。

先週末には野草のスケッチを少々。
これはヒメオドリコソウ。シソ科の外来種だそうです。

20130319b

すぐやって来るので、季節を先取りするつもりで、ホームページのデッサンのページに「花を愛でる」を追加しました。

今回はボタンと薔薇です。
野草とは違うゴージャスな趣です。
ボタンは実に沢山の種類があって、我が家の庭にも濃いピンク色のボタンが咲きます。上のタイトルの下の右端の写真がそれです。

ボタンは咲き出すと描いている間から花がどんどん開いていくため、集中して描かなければなりませんし、開くにつれ花びらの数が増えるので、うかうかしていられません。

20130319c

それでもこの風格と豪華さは描くものを魅了して止みません。

では。

花の絵が出てくる記事です。こちらからどうぞ。
季節の先取り
野草を描くと昆虫がついてくる

英語の記事も公開中。是非読んでね。
Diary of Madam Kayoko

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羊歯のエバンジェリスタ

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もうすぐ三月です。

春の味覚の代名詞にゼンマイやワラビがあります。でも、道端にワラビが生い茂っていると振り返られる事もなく雑草として片付けられてしまうし、ゼンマイが大きくなるとどんな葉になるのか知らない人もいるのは残念です。

kogomi
(これはクサソテツの芽のコゴミ)

時々デッサンに行く狭山にはなかなか良いシダスポットがあり、道端でゼンマイをデッサンしていると「ああこれがあのゼンマイですか」と言われることがあるくらいです。

確かにシダは雨の多い日本には特に梅雨があるので、「はびこる」のですが、食べるだけではなく是非その美しい緑も楽しんで欲しいと思います。

それでも、この美しいシダには熱烈なファンがいて「日本シダの会」という団体があり、専門家も愛好者も「シダを愛でる」という一点で集います。

また、園芸種は人気があります。
ハコネシダの一種のアジアンタムや、最近はリュウビンタイの盆栽も売られているのを良く見ます。やはりあの透き通るような緑とレースのような美しい葉に人々は魅せられるのでしょう。

是非是非、道端のシダも愛でて下さい。

私は最初はただただその美しい緑とレースのような繊細な葉を写し取りたくて描いていましたが、キチンと種類も同定して描けた方が良いなと思いはじめ「シダの会」に入会。今は勉強の真っ最中です。観察者としてはビギナーもビギナーです。

シダは花のような華やかさはないので、絵の脇役として取り上げられる以上の事はありません。私は羊歯のエバンジェリスタ、というのもおこがましいけれど、あの美しさを正面から捉えていきたいと思います。

今日の英語のブログにもシダの事を取り上げました。
良かったら読んで下さい。
I have always been attracted to the beauty of ferns.

幸い日本画には緑青などきれいな緑があってシダの表現にぴったりです。

下のデッサンが作品になると……。

上のデッサンはこちら
下のデッサンは、こちらです。

fernsketch

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英語のブログを始めてみました

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英語のホームページが出来たので、英語のブログも作ってみました。

英語は、得意じゃないけど、はじめてインターネットを使ったときから、使えないと(話せなくても)悔しい思いをするだろう、と思い、コツコツと勉強してきました。大変だったけど、インターネット見る度にモチベーションを確保出来たのは大きかったです。

このところようやく英文を塊として読めるようになってきました。

と言ってもほとんど仕事で使うわけじゃないし(全然じゃないけど)、レベルを維持するには、自分で使う機会を作らねばならないので、週に一回200ワードくらいなら、なんとかなりそうなので、ブログを作ってみました。

200ワードというのは、実は、某英語教室で1ポイントで添削してもらえる字数です。やはり、まだネイティブのチェックが入らないととても載せられないので。

今日上げた記事が180ワードくらいです。

二年くらい前からチェックしてもらったものがたまっているので、それも上げてしまおうと、いう魂胆。

ワードプレスを英語仕様に変えるのに、結構大変で疲れたので、絵は簡単なデッサンです。

皆さんよい週末を!

02130223

では。  

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季節の先取り

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今日は風が強い一日で、体感温度は3度以上低そうでした。

花のデッサンは季節を感じるものが多いので(当たり前ですが)、その季節まで待とうと思ったのですが、先取りするというのも良いなと思い、今日は少し早い季節の花の素描をお送りすることにしました。

まず、椿。

その1。
cameria

その2。
20130213

むかし実家に咲いていた椿です。デッサンの日付を見ると分かるように、3月の第一週くらいに咲いているようです。

植物や動物昆虫などは何を基準に開花したり卵を産むのでしょうか。桜の開花予想も桜自身を観察することで情報が出されます。このくらい暖かくなったから咲くだろう、と思ってもその通りにはならない不思議さがあります。

例えば、人間が「今年は寒い」と感じるとしても、自然界は別みたいで、今年はアズマヒキガエルの交尾が十日くらい早いという報告もあります。不思議ですね。場所や寒暖の差にも関係があるでしょう。でも、ある意味彼ら動物や花の方が正確かもしれません。そういう声に耳を澄ましたいものです。

こちらのデッサンは、こごみ。クサソテツの芽です。たいがい4月の初めくらいなので、ちょっと早い季節のお知らせ。
ゼンマイやワラビのように食べられます。

kogomi

シダは花も咲かせず、胞子で増える地味な植物ですが、熱烈なファンがいて「日本シダの会」という団体もあるくらいです。私も会員で観察会に参加するたびにたくさんのことをご教示頂いてます。

日本ではシダはどこにでもあるので、シダは「シダ」で一括りにされて、アジアンタムやレザーファーンなどの園芸種以外は雑草扱いなのが私にはちょっと不満。

私が日本画の題材にシダを選んだのは、好きだという以外に、主役足り得ない扱いを受けているシダをどれだけ主画題として極められるか、という私なりのチャレンジなのです。

昨年からシダの観察会に参加するようになって、今まで見えてなかったものが見えてきました。ワクワクするし、さらに制作への意欲が燃料投下された感じです。「これぞシダの絵」と言われるような作品作りに励んでいきます。

では。

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野草を描くと昆虫がついてくる

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自然観察会に参加するようになって、驚いたのは、可憐な小さな野草たちが実に可哀想な名前をもらっていることです。

オオイヌノフグリ
ママコノシリヌグイ
クサギ(臭木)
ドクダミ

ヘクソカズラ、にいたっては、その姿からは想像もつかない名前。

少し変わった図鑑「日本のいきもの図鑑 (都会編)」の作者である前園泰徳氏もヘクソカズラについて「なんともひどい名前だ。花が可愛いだけによけいにかわいそう」と記述しています。

今日の野草はタンポポの仲間のオニノゲシ。外来種で、花の時期はかなり長いようです。
まわりを飛んでいるのは、どうやらその模様からホソヒラタアブだと思われます。

オニノゲシ

野草をつぶさにデッサンするようになると、必ず昆虫がついて来るようになります。アブであったり蜂であったり、ムグリであったり、蝶であったり。

普通切手の10円、20円,30円のデザインが昆虫です。それより高い切手は鳥さんたち。食物連鎖順なのかな?
シダの切手を作ってくれたら、私がデザインするのに。(笑)

また先日紹介した八木雄二氏の地球に自然を返すために―自然を復活させるボランティアのために私が描いた表紙絵にも、

ススキとトノサマバッタ
カラスウリとナナホシテントウ
春菊の花にハナムグリ
ヤマユリとノカンゾウ
葦とイチモンジセセリ
ムラサキカタバミとモグラとキノコ
ゼンマイの上にはタヌキ
木の上にはヒヨドリ

とたくさんの植物と昆虫、そして鳥や動物が出て来ます。

生態系は繋がっているから当たり前なのですが、鳥が描けるようになりたいと始めた自然観察会への参加が、私を魅力的な自然に繋げてくれています。

これからの季節、ゼンマイやワラビも出て来ます。私のシダの絵も見てね。

ではでは。

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見えるものと 見えないものと

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おかげさまで、絵日記部門で100位近く上がりました。ご協力ありがとうございます。

さて、今日のテーマは……?

昨日の鳥の話でも書いたように、私は基本的に、よほどの事がないと「見たことのないもの」は描かないし、写真をコピーする形で絵を描くことはありません。現場で観察し同時にデッサンしていきます。鳥のように動くものはメモ程度のデッサンになることがほとんどですが、それでも、その場で描いたデッサンには勢いがあり、息づかいが残ります。

では、「見えるもの」しか描かないのか、というと、実は「見えないもの」を描きたいのです。

逆説的ですが、「見えないものを描く」ためには、「見えるもの」はいい加減に描いてはいけないと思っています。

ただ、「見えないもの」を描くために、今後も「見えているもの」だけを描き続けていくかどうかは分かりません。

禅問答のようですね。

市場経済の中では「結論を先延ばしする」事は競争に負ける事を意味するので、こういう禅問答のような事が排除されていきます。
でも、人の人生なんて、結論のでない事ばかりです。
何かを考え続ける事は、すぐにお金になる訳ではないのであまり重視されませんが、でも結論がなかなか出ない「何かを考え続けていく事」は、確実に強靭でかつしなやかな心を作ってくれるはずです。

ところで、音楽は絶対的に基礎が必要です。下手なピアノやバイオリン、まして歌など聞かされても拷問にしかなりません。ダンスや芝居も下手なものは魅力を感じません。ところが同じ芸術でも絵は違います。子どもの下手な絵に心を動かされたりするのです。
何故なのでしょう。

実はこれもず〜っと私が考えている事です。

narccis

今日は水仙の素描です。
ちなみに切り花ではなく庭の水仙を描いたもの。地面から生えているものの凛とした感じが出ていればいいのですが。

水仙は英語でナルシスといい、ナルシストの語源になったギリシャ神話のナルキッソスの話はあまりに有名で、これを題材にした絵もたくさん描かれています。
これはカラヴァッジオの「ナルキッソス」(1598-99)。

ところが、私には同じカラヴァッジオのこちらの作品の方が、自己愛に溺れているナルシストを表現しているように見えます。
「ナルキッソス」は水を飲もうとしているだけに見えたり…。(笑)

まさに「見えるものと見えないもの」の例なのかもしれません。

・・・なんちゃって、実は私がひねくれているだけかもね。

明日はお休みの予定です。

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