カテゴリー別アーカイブ: シダ、野草、花の絵

野外スケッチ、何やら怪しいおばさんがいる

花が咲いたり、実がなる季節は本当に忙しいです。

今週は、3月に花を描いたアンズの実がたわわに成ったので、
スケッチに行ってきました。
既に落ちかけていたのですが、なんとか間に合いました〜。
20150611apricot

また、二週間前から描いてる、ザクロの花も
散る前にもう一度、と思って行ってきました。
20150611zakuro

こちらは、つぼみ、半分開花、満開、花が終わって実になるところ、
と幾つもの段階を楽しめます。

スケッチしていると、
「ザクロの花なんてはじめて見たわ」
という人がたくさん通ります。

アンズの花が、ピークが5、6日なのに比べて、
ザクロは二週間くらいの間に次々に花を咲かせて行きますが、
花が実になって行く途中で、かなり落ちてしまう模様。
20150611fallen

秋まで枝にとどまって、実を割らせるまで残るのはどのくらいの数なのでしょうか。
秋になったら、しっかり確認のためにスケッチしに行きたいと思います。

さて、夏至も近くになって晴れても晴れなくても、
紫外線の強さは増すばかり。
おばさんは、必死の抵抗で、首と顎まで覆う農作業帽子に日傘、
という怪しいイデタチで、頑張ります。

20150611hat

実は、アンズにしてもザクロにしても、
3、4年くらい先にシリーズで作品を制作しようと考えていて、
花も実も一年に一回しか咲かないし実らないし、
しかも天候次第ですから、今から隙間時間にセッセと描き貯めているのです。

さて、どんな作品を描こうと目論んでいるのでしょうか。
実は私自身も漠然とイメージはあるのだけど、よく分からないのです。
それでもこうやって描いていくしか、答えは見つからないのです。

ただ、花が咲き、虫や鳥や風によって受粉され、
結実して、子孫を残す。
そして来年再び花をつける。
そんな永遠のサイクルがすごく不思議で、愛おしいのです。

麦秋、至る。

wheat

麦が収穫されるこの時期を「麦秋」(ばくしゅう)と言います。
むぎあき、と訓読することもあるようです。

いい言葉ですね。

二十四節季(にじゅうしせっき)では、この時期、五月の下旬から6月4日くらいまでを
「小満」と呼びます。

二十四節季はさらに各節季が、初候、次候、末候、の5日ごとに分かれていて、
「麦秋、至る」は「小満」の末候。

麦の穂が金色になるから「秋」とも言うのでしょうが、
もともと「秋」という言葉には実りの時、という意味もあるそうです。

6月の梅雨に入る前、この時期はまさに実りのときでもあるのです。
ウメやアンズの実もこの時期です。
↓アンズの実。
20130610

3月に、昆虫の少ない時期、メジロがセッセと
アンズの花の間を飛び回っていました。

20150601mejiro

麦の秋が終わると、いよいよ田植えです。

ゲルボールペンは、なかなかウェルな画材

ボールペンが画材として認知されて久しいですが、
私は、油性のボールペンが油性がゆえに,
塗りつぶすと玉虫色に光ってしまうのがイヤで
なかなか画材として使おう,という気になりませんでした。

しかし、最近、ふとした事から、ゲルボールペンで作品を描いてみたら
多少匂いが気になるものの、細密画も描けて、
なかなか楽しいことが分かりました。

一番いいのは、ボールペン,という気安さから
失敗が気にならず、下書きも適当にぶっつけ本番で描き始めるので
緊張感を持ちつつ、かなりいい加減に描けるところです。

今日は、今盛りの薔薇をモチーフにしたものをアップします。

B&Wroses

この絵のモデルは神代植物園の薔薇です。

神代植物園は、いま薔薇が真っ盛り。
5月31日まで「春のバラフェスタ」です。

この期間中、薔薇のコンテストも開かれています。
エントリーされている株は名前の替わりに数字で表示されています。
400種類以上の5000株が植えられている様子は圧巻です。
休憩所ではバラフレーバーのソフトクリームも売られていて大人気。

薔薇好きにはたまりませんね。

と言っても私が描きに行っているのは、
薔薇ではなく、ザクロの花です。
ザクロはパックリと割れる果実が独特の趣ですが、
花もなかなかステキなのです。

週末にはザクロの花のスケッチをアップ出来ればいいな、と考えています。

春爛漫の さくらの名画

最近は、さくらと言えば、ソメイヨシノ。
東京は、ソメイヨシノが盛りをすぎ、ハラハラ花びらが舞い始めています。
ソメイヨシノが実はほとんどすべて接ぎ木のクローンである
という事は有名な話しです。

葉が出る前に花が密集して咲き、
散る風情がまさに「花吹雪」なので、
人気なのかもしれません。

クローンであるためか、育つのが早く、
街路樹に使われて増えたこともあるのでしょう。

で、さぞかし、沢山ソメイヨシノを描いた名画があるだろうと思うと、
残念ながら、ソメイヨシノが植えられるようになったのは、
江戸の終わりからで、むしろ現代の作家の方が
手がけているようです。

で、私の一押しのさくらの絵は、明治から昭和にかけて活躍した松林桂月の作品
「春宵花影図」です。
近代美術館の所蔵で、没年が1963年で、没後50年過ぎているとはいえ、
著作権が微妙なので、しかも、国立美術館のアーカイブは転載禁止なので、
リンクだけ貼っておきます。
春宵花影図(1939)
拡大図

墨と胡粉で妖艶なまでに月に浮かぶさくらの枝が描かれています。
古典的な技法を用いて、実にモダンな墨絵を作り上げる事に成功している作品です。
種類は葉がそこかしこに見えるのでソメイヨシノではないでしょう。

もう一枚は、横山大観のかがり火と組み合わせた「夜桜」
こちらは大倉集古館蔵。
右上に描かれた山に半分かくれた月の白さと
かかり火の赤と空の群青とが、さくらの大木を包みます。
こちらも葉が描き込んであるので、
ソメイヨシノとは別種のよう。

ソメイヨシノは、エドヒガン系の桜とオオシマザクラの交配で
生まれたと考えられているようです。
その原種であるオオシマザクラのスケッチを上げておきます。
これは去年描いたものです。
花のつき方が密集していて、ソメイヨシノと似ていますが、
可愛い緑色の葉と花びらには斑がかかったようにピンクがさしています。

20150402oshima

さて、松林桂月の作品が、1939年(昭和14年)開催のニューヨーク万国博覧会
の為に制作された作品である、という事は気にしてみたいと思います。
満州事変が起きたのが昭和6年で、真珠湾攻撃は1941年12月8日。
充分にきな臭い時代に、こういう妖艶な絵が描かれた事は何を意味するのでしょうか。
芸術家特有の嗅覚が何かを感じ取っていたのかもしれません。

それにしても、
花びらが散るのは本当にきれいですが、
散るのは花びらだけにしておきたいものです。

久しぶりにカワセミを描く

久しぶりに、カワセミを描いてみました。
野鳥公園でも手賀沼でもよく見かけるのですが、
小さくてシャッターチャンスを逃します。

先日室内のフィールドスコープから撮影に成功。
現場でのスケッチと合わせて
メスのカワセミを描いてみました。
下嘴が赤いのがメス。上下共に黒いのがオスです。

20150210kingfisher

「飛ぶ宝石」と言われて、人気があるのも頷ける美しさです。
漢字ではその色から「翡翠」と書くようです。
北斎のシャガとナデシコを配した花鳥画にも「翡翠」の横に「くはせみ」とあります。
こちらのサイトにがあります。

これは、昨年の「ボストン美術館浮世絵名品展」にも出品されていました。
この絵を見ても分るように、ビデオテープもない時代に
北斎は飛ぶ鳥を実に的確に描いています。

多分、死んだ鳥も参考にしたのでしょうが、
羽の枚数などは数えられても、飛んでいる姿は死んだ鳥からは描けません。
抜群の動体視力の持ち主だったのかもしれません。

さて、私はと言えば、山茶花(サザンカ)を配してみました。
山茶花と椿の違いは、花ごとポトリと落ちるのが椿。
ハラハラと花びらを散らすのが山茶花です。

どちらも、花の少ないこの季節に凛とした姿で花をつけます。

梅便りもチラホラ。
春はもうすぐですね。

暑中お見舞い申し上げます

20140730暑中お見舞い

この暑中見舞いの画像は
出典を明らかにして下されば、
自由に使って頂いて結構です。

私はボサノバが大好きです。
あの風にのるような気分、
光に溢れた空気感。
アントニオ・カルロス・ジョビンやジョアン・ジルベルトは
まさに天才だったな、と思います。
ボサノバが弾けるようになりたくて
ギターも練習しました。

暑い国の蒸すような緑の草むらの中を
ほおを撫でるように風が吹き抜けて行く。
そんなイメージでこの絵は描きました。
シダの一種タマシダも配してみました。

シダの宝庫、アマゾンにも行ってみたいですねえ。

今日で7月も終わり。
あと10日もしないで暦の上では秋になります。
ふと気がつくと、日が短くなっていたり。
でも暑い日はまだまだ続きます。
スタミナ付けて乗り切りましょう。

去年の記事がせっせと読まれている

20140620

一ヶ月くらい前から、去年の記事が
毎日10人くらいの方に読まれています。

一年で、庭が大変身!
昨年の4月22日の記事です。

来て頂く検索ワードは
草むしり、コツ
庭の草むしり
楽に草むしり,
庭作り草むしり

などです。

梅雨の前後から、草むしりをしなくちゃ、しなくちゃ
と思いつつ、手が付けられない方が増えるのでしょう。
高温多湿の日本は植物の天国ですから。

自分で検索をかけて、確認してみたのですが、
上記の検索ワードでググってみると
だいたい上位は業者さんが占めています。

その中で、10番目くらいにでて来る私のブログに
毎日10人くらいの人が来るのは、
なぜだろうと、自分が検索をかけた側になって考えてみました。

まず、検索のサマリーに
「草むしりのコツには二つあります……」と
具体的な数字が出るからかもしれないと思いました。
二つある、と書かれてあれば、ただ単に「コツがあります」
というより、簡単そうだし役に立ちそうに感じるのかもしれません。

実際に、この記事の内容は、
専門家の方に教わったことですし、
自分で実践したことですから、
草むしりにお悩みの方には
それなりにお役に立つにではないかと思います。

こんな風に思わぬアクセスを頂けるようになるのも
一年半、曲がりなりにも、このブログを続けて来たから。
実はこの3月4月くらいが更新ストップしそうで危なかったのです。
ルーチンになると苦にならないことでも、
習慣が途切れると、再開が難しい。
きっとそこでやめる人も少なからずいると思います。

そんな時思い出すのが小飼弾氏の
「自分でメディアが持てる時代」
という言葉。

確かに、更新が滞りがちな時にも
言いたくて仕方ない事がでてくると、
「ブログに書けばいい」と思うのです。
自分のドメインでもありますし、
「自分のメディア」という実感があります。

しかも、ブログは蓄積なんですね。
ツイッターなどの時系列に流れていくSNSとはやっぱり違う。
キチンと残ります。
また、単に自分が書きたいと思って書いたことが、
あとからその時々のトピックにシンクロすることもあります。
でもその分、ある程度の結果が出るのには時間がかかる。

もともと、何かを継続してやることに強い私。
いつもいつも人様の役に立てる記事が書けるわけではないし、
むしろ、言いたい事があるから書く事が多いです。
それでも自分の見解をいつでも誰にでも読んでもらえるブログは
何の変哲もない私だからこそ、やる価値大ありだと思っています。