カテゴリー別アーカイブ: 静物、風景など

パステルで描く/枇杷の実

枇杷は、種が大きくて食べた気がしない、
と家人などは申しますが、
この季節だけなので、
やっぱり年に一度は食べたいと思う果物です。

20130615

このスケッチはパステルを使っています。
パステルは色がきれいな画材ですが、
色が落ちやすく、保存が難しいです。
保存する時は、グラシンペーパーを上にかけておきましょう。
グラシンペーパーが挟んであるパステル用のスケッチブックもあります。
固定液(フキサチーフ)を使っても完全に固定出来ないし、
色が濃くなってしまうのでお勧め出来ません。
被覆力が強いので、色のついた紙をうまく使うと
いい感じに仕上がります。

パステルと言えば、ドガが踊り子を描いたスケッチが有名ですね。
ルノアールも輝くばかりの裸婦をパステルで描いています。

枇杷の日本画作品はこちらから。
こういう小さな日本画は、季節ごとに揃えておくと玄関や居間に
アクセントがつきますね。
ご注文があればこちらから、よろしくお願いします。
(価格はこちらからご覧頂けます)

来週いっぱい、毎日更新は難しいかもしれません。
なるべく絵やスケッチだけでも上げたいな、
と思っています。

では。

「経営」も「景気」も実は絵画用語だった!?

このところ株が乱高下していて、
今日は737円安の1万3589円に下がっていますね。

以前の記事円安でソロスさんが大儲け!?で書いたように、
私は一時株を持っていました。
その時に思ったのは、株というのは
とても「空気」に左右されるものだという事です。
実質的にその会社の業績が悪化するなどの他は、
あまり関係のなさそうなことで上下します。
「人が買いそうだから買う」というのを聞いたことがあります。
いわゆる「買い気配」とはこのことを言うのでしょうか。

株は景気に左右されます。
この「景気」という言葉や「経営」という
経済用語と思われているこれらの言葉が、
実は中国の山水画から来ている、
という事を松岡正剛氏の本で以前読んだ事があります。

20130530

中国の4世紀後半の画家、謝赫(しゃかく)は
絵を描く時の理想的な制作態度として
「画の六法(りくほう)」をその著書「古画品録(こがひんろく)」
の中で記しています。

「画の六法」とは
①気韻生動(きいんせいどう)
②骨法用筆(こっぽうようひつ)
③応物象形(おうぶつしょうけい)
④随類賦彩(ずいるいぶさい)
⑤経営位置(けいえいいち)
⑥伝模移写(でんもいしゃ)
の六つ。

①気韻生動(きいんせいどう)とは
「生命観が宿るように生き生きと描かれているか」

②骨法用筆(こっぽうようひつ)とは
「力のこもった描線で描かれているか」

③応物象形(おうぶつしょうけい)とは
「描く対象に似ているか」

④随類賦彩(ずいるいぶさい)とは
「色が適切に塗られているか」

⑤経営位置(けいえいいち)とは
「前後の位置や画面構成がうまく配置されているか」

⑥伝模移写(でんもいしゃ)とは
「古画を模写して勉強しているか」

という意味です。
このことは知っていたのですが、
松岡正剛氏の花鳥風月の科学
では次のように述べられています。

松岡正剛著「花鳥風月の科学」第一章「山」p.40より
そもそも景気とは「景気」の強いすぐれた場所のことをいいます。景気とは、景色の持っているスピリットやエネルギーのこと、今日、経済社会で「ええ景気ですな」とか「えらい不景気でんな」といっているのは、もともとは風景の中の景気のことだったのです。そればかりではない。実は「経営」という言葉も山水画を描くための用語でした。
古来、山水画には六法という六つの方法があります。
4世紀後半の中国の謝赫が唱えたもので、山水画の本質に関する心得をいう。「気韻生動」「応物象形」「経営位置」「伝模移写」「随類賦彩」「骨法用筆」の六つです。このうち「気韻生動」が最もたいせつで、山水のスピリットとエネルギーはその絵にどれほど気韻が生動しているかで決まる。
しかし、その他の五つも大事なことで、とくに「経営位置」は山水画のコンポジションを作る重要な方法です。今日マネジメントをあらわす「経営」という言葉は、この山水のコンポジションをマネジメントする経営位置から派生したものでした。

松岡氏はおじさんが日本画家なのだそうで、
このあとこの本では風景画の話しに移って行きます。

松岡氏はコンポジションという言葉を使っていますが、
要するに「構図」です。
絵を描くとき、こどもの落書きでない限り
どういう構図が良いか、描こうとする主題をどこに置くか、
プロでなくとも悩みます。
途中で色を変えたり、形に変更を加えることは
少なからずあるし、ある程度は可能でしょうが、
全体の構図はなかなか修正はききません。

ビジネスでも全体を見る、という意味で「プロジェクトの絵を描く」
という言い方をすることがあります。
これから取り組もうとしているプロジェクトの
最終形をイメージする意味で使います。
絵の場合、この最終のイメージを持たないで描く事もあります。
抽象画やわざと到達地点をイメージせずに出発する事が
手法になる場合です。
例えば以前の記事、気ままにドローイング
そんな気ままな絵の描き方について書いてあります。

しかし、これがビジネスだった場合、
着地点が決まらずに出発することはありえないでしょう。
ジョブズの仕事など見ていると、むしろこの着地点から
出発しているような印象すら受けます。

社会の場合はどうでしょう。
政治の場合はどうでしょう。
「国家経営」という言葉は少し抵抗がありますが、
経済だけではなく、国や社会の今後の着地点を
提示する、という意味なら、むしろ今こそ必要ではないでしょうか。

「景気を良くする」といって
アベノミクスはメディアにもてはやされ、
確かに株価は上がりました。
しかし、福島の事故が収束しないのに
他国に原発を売りに行ったり、
再稼動すると言っています。
明らかに日本の行く末をしっかり描いて行かなければならない時に
今までのやり方で押し通そうとしていることには
無理があります。

政治家たちも日本の将来の絵が描けていないのです。

しかし、日本の将来像を描くのに
別に政治家だけに任せておく必要はないでしょう。
主権者は私たちなのだから、
こういう未来が欲しい、と絵を描いて行きませんか。
そして次の参議院選では、きちんと未来が語れる人を選びたいものです。

小さなことからチャレンジ

今日ツイッターで良い言葉に出会いました。

高瀬 慶‏@rikuoharuoさんという方のつぶやきです。

高瀬 慶
‏@rikuoharuo
誰かが前人未到なコトを達成することは偉業だ。人々はそれに感動する。でも、だからといって、自分に得になることはほとんどない。ほんの小さなことでも、自分ができなかったことが自分でできるようになったときの感動の方が、500億万倍でかい。大切なのは、「自分」の限界に挑戦することだ。

多分、三浦雄一郎さんのエベレスト登頂に触発されてツイートされたのでしょう。

三浦さんの偉業は素晴らしいですが、
でもそれで「日本人はすごい」などと言うのもちょっと違うと思います。
あくまでもすごいのは三浦さんと、三浦さんを支えたご家族やスタッフです。
特に今回は、あまり表には出ないけれど、
次男の豪太さんのサポートは特筆すべきなのでは?と私は思っていて、
それは豪太さんの新聞の連載を、私が以前から読んでいるからです。

八ヶ岳編み笠山へ続く道

八ヶ岳編み笠山へ続く道

「日本人はすごい」と言うのは違う、というと何やら突っ込まれそうですが、
どうも、ネットなどを見ていても、セレブの行動に一喜一憂したり、
セレブにちょっとことがあると、乗じて他者を叩いたり、
という人が意外に多いのに驚いています。
そういう行動は他者に自己を投影させている結果ではないでしょうか。

どれほど好きなアイドルやセレブや恩師でも他人です。
実は親や子も最終的には自分とは違う人格ですよね。
尊敬したり、敬意を払う、あるいは時には批判的に対する、
ということはあっても、自己と同一に見ることは良い結果を生むとは思えません。
ま、その最たるものが、国家というシステムに自己を反映させてしまう人たちでしょう。

国家やセレブと一体化した気になっても
結局、その人自身が何か行動を起こしたわけではありません。
「自分」が動かない限り「自分」への挑戦にはなりません。
先日、友人から手紙をもらいました。
このブログを始めたことを、新しいことへの挑戦、と褒めてもらいました。

実は、このブログには「タガメ女」で検索されて訪ねて来る方が後を絶ちません。
このところ静かだったのが、今日は五月雨式に
「タガメ女」を読んでみました。
にアクセスがあり、もうすぐ1,000PVになります。
どなたかが話題に取り上げたのでしょうか。

トレンドのすごさを実感しています。
で、せっかくのご縁で、そうやって来て下さった方にも
読んで頂けるといいな、と思って「読まれている記事欄」を作りました。
今はダントツの「タガメ女」ですが、
そのうちにそれを越える記事を書ける日をめざしていきます。

小さなことからチャレンジ、です。
いや、無名のおばさんの無謀なチャレンジかもしれないけど……。

あなたも、あなたらしい目標を見つけてチャレンジしてみませんか。
それがエベレストでなくとも、成し遂げた時の喜びは
エベレストと同じ位の価値のあるものになるでしょう。

田んぼ作り

今週末は田んぼ作りのお手伝いです。

いろいろご縁があって、5年ほど前から公園で里山環境保全活動するグループの広報チラシ作りなどのお手伝いをしています。311以降はつくづくきれいな水や空気の有り難さを思い知らされ、私自身も時々ボランティアで参加。

さて、TPP参加が本格化してきましたが、日本の農業はTPPによって壊滅するだろうと言われています。

食料は国家安全保障の根幹のひとつです。
都会にいるとお金さえ出せば買えるような気でいますが、ひとたび干ばつや災害で食料の輸入が途絶えた時、どうなるのでしょうか。

だからというわけではないですが、今年はお米作りに挑戦することにしました。今まで茄子やトマトくらいなら自分でつくったことはあって、一歩前進です。

友人には、田舎に土地を借りて実際にお米を作っている人もいて、いつもお裾分けして頂いていて、羨ましくもあったのです。

何事も見るのとやるのとは天と地ほどの差があるので、とにかく実際にもみを蒔き、田植えをし、稲刈りを経験したいと思っています。
米づくりの流れ ― お米ができるまでの1年の流れ

今日のスケッチは、8月中旬に稲の穂が実り始め、まだこうべを垂れるほどは重くならない時期の、空に向かって金色に輝く田んぼの様子です。

20130413

明日の日曜日は朝早くから作業に参加するので、更新お休みします。

ではまた来週。
良い週末をお過ごしください。

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週末に向けて

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本当に気持ちのいい季節になりました。

制作も佳境に入ってきたし、週末は田植えに向けてのお手伝いに行くなど、外での活動も満載。

私は1月にホームページを立ち上げ、ブログを始め、運営のノウハウも少し身に付いてきました。
と同時に多少運動不足で肩凝りもひどい。

そこに問題発生。

実は、10日の深夜から小規模のアクセス攻撃らしきものを受け、その対処に手間取っていました。調べたところ、10日深夜12時直前に上げた記事がターゲットになっていたようで、3分間くらいの間に同じエージェントから50アクセスが集中する事が記事アップ後に数回あり、様子を見るためその記事を削除したところ、収まりました。

また、サーバーのエラーログには今まで見た事のなかったトラックバックというログがずらずら並んでいて、いわゆるトラックバック攻撃なのかなあ、と思いつつ、当該記事を削除後に確認したところ、そのエラーログも記録されなくなりました。

というわけでその記事は完全にサーバーから削除しました。

20130412

下記は永江一石氏の記事。
サーバ攻撃と軽く戦闘中です、の巻

私もたまたま、永江氏と同じさくらのレンタルサーバーで、もっと大規模になったら連絡取るなどした方が良いのかもしれませんね。

話は違うけど、永江氏のプロフィールを見ると、311で「やはりもう一回ちゃんと仕事しようと決意する。」と書かれています。そういう人多いのかもしれません。私もなかなか先に進まないけど、その一人ですから。

今回のトラブル、初体験で結構ドキドキでした。
アクセス解析のプラグインを二つ入れておいて、早急に対処出来たのは良かったです。
こんな、一日のアクセス数が50にも満たない弱小ブログをいじめてどうする、とは思うのです。

ま、なんとか今年中には描きためた作品を個展で見て頂きたいと本格的に準備し始めたし、お手伝いしている法人の事務仕事も決算のため集中して行かなければならないし、

「ブログちょっと休め」
 
と言われているような気もします。

・・・休みませんが、(笑)
多少ゆるりとやって行くことにします。

ただ、もし、アクセス攻撃が頻繁にあるようなら、休むかもです。

追記で〜す。
この記事上げたら、一瞬で同じエージェントから60アクセスがあったので、さくらインターネットに電話。以下その内容。
基本セキュリティーには問題無し。
1)本格的なアクセス攻撃というのは数十単位でなく、何万という単位なので、攻撃ではない。
2)誰かのパソコンが故障しているのかもしれないが、サーバーへの影響はない。

3)放っておいて下さい。

(爆)

ではでは。

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シャクナゲと自然遺産の屋久島

ツツジやシャクナゲの季節がやってきました。

家のお隣に立派なシャクナゲがあって、いつも楽しませてもらっています。
これは西洋シャクナゲの一種で、
アジア原産のものがヨーロッパで品種改良された園芸種ようです。

右上を飛んでいるのは多分オオハナアブだと思います。
描いていると必ずやって来るのですが、
昆虫はなかなか覚えられないです。

最近は知らない花や鳥や昆虫は写真を撮るようにしていて、
あとから図鑑で調べます。
でも人に聞くのが一番早い。(笑)←これほんとう!
デジタルカメラだから出来ることですね〜。

20130405

日本の自生のシャクナゲのひとつにヤクシマシャクナゲがあります。
その名の通り屋久島で咲くのですが、
シャクナゲの季節は宿を取るのは大変で、見たことありません。

屋久島と言えば、縄文杉。
ただ、意外に知られていませんが、
屋久島が世界自然遺産になったのは、縄文杉があるからではないのです。

亜熱帯から冷温帯までの多様な植物相の垂直分布と
「人と自然の共生」のモデルとなりえる地である点、
などが評価されてのことです。

海岸にはガジュマルやメヒルギなどの亜熱帯の植物が生育し、
一歩山へ入って行くと照葉樹林で覆われ
さらに登ると屋久杉の森となり、
そのさきには空中湿原もあり、
九州一の高さの宮之浦岳を取り囲む山容は海に浮かぶアルプスで、
冬には雪がつもります。

島の中に沖縄から北海道まで日本中がすっぽり入っている感じですね。

海も潜れるし、きれいですよ〜。
一度晴れ渡った日に潜ったことがあります。
海の中に光の波が反射して,別世界でした。

また、孤島であることも、
豊かな自然が残った理由であることは確かでしょう。

実は、屋久島の電力はすべて水力で賄われています。
「人と自然の共生」が実践されている島なのですね。

屋久島の絵はこちらからどうぞ。

なお、屋久島登山はツアーでなければ、ガイドが必須です。
小さい島だけど、山の深さはアルプス並みです。
屋久島観光協会のサイト

中古しかないですけど、植物のことがばっちり。
屋久島にこれから行くかたは是非ご一読下さい。

山と渓谷社からはムックも出ているようです。

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心静かに

昨日の続きです・・・。

静物を小品に仕上げるのが大好きです。
描きながら心が静まっていくのが分かります。

その思いが伝わるのか、
嬉しいことに個展では静物の小品は
いつも完売です。

昨日の二枚のデッサンがどのように
小さな日本画になっていったのでしょうか。

昨日お見せした「銀の一輪挿し」を描いている時、
「銀のしじま」という言葉が浮かびました。

作品は、その言葉が指し示す方向に作品づくりが向かっていきました。

北極星をたよりに
夜のしじまを旅するような深々とした感じ・・・。

 

そんな想いでこの作品を仕上げていきました。

20130329c
題「銀のしじま」1998年/F3号(たて27.3cm x 横22.0cm)

 

 

静物作品はこちらからもご覧頂けます。

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