カテゴリー別アーカイブ: シダ、野草、花の絵

暑い秋 / 咲き始めのホトトギスの図

10月になっても真夏日一歩手前まで
温度が上がるなど、天候不順もあるのか
この数年、風邪も引いたことのない私が、
目はしょぼしょぼ,鼻はぐずぐずさせています。

足は冷えるのに、
長袖を着ると暑くて汗をかくし、
体温調整がうまくいきません。

という訳で、
ブログも簡単になりますが、
庭に咲き始めた「ホトトギス」です。

人様に株を頂いたのですが、
昨年は肥やしのやり過ぎか
根を弱らせてしまい,花を咲かすことは出来ませんでした。

今年は、春先から成長が早く、
7月にあまりに背が高くなったので、
短くしたところ,そこから新たな芽が出て
3日ほど前から咲き始めました。

まだ花芽がいくつかあるので、
次々と咲くでしょう。

咲き始めをスケッチです。

紙に水彩と色鉛筆

紙に水彩と色鉛筆

このところは、
月曜と木曜日を目標に更新しています。
新しいスケッチや小さな作品をアップする事によって
生活にリズムが出てきました。
このブログを更新する事で、一番励みになっているのは私自身です。

ツイッターで,海外のブロガーをフォローしていて、
その一人、Jeff Bullasさんのブログでは
12 Blogging Mistakes To Avoid(避けるべきブログの12の間違い)
http://www.jeffbullas.com/2010/05/17/12-blogging-mistakes-to-avoid/
という記事があって、
その一番目に
「コンスタントにアッップしないこと」
とあります。
「避けるべき事」ですから、意味は逆で、コンスタントにアップしなさい、
と言う訳です。
毎日でも,一週間に2,3度でも,また週に一回でも
とにかくコンスタントに更新する事が肝心だとあります。

これは本当だな,と思っています。
一度さぼると,人間はサボリ癖がつくんですね。

週2回,記事だけでなく絵もあげるとなると
正直大変です。

でも、テレビはつまらないし,世の中おかしな事だらけだし、
かといって憂いているだけでは、何も生み出しません。
デモに行ったり、抗議に参加するとしても、
それだけが生活になる事は、精神が保てません。

スケッチしたり、色を塗っていれば、夢中になれるし、
出来上がれば、ひと様に見てもらえる。
一石二鳥です。
ほんとに、ネットがあって良かったな、と思っている私です。

では、皆様も、天候不順のおり、ご自愛くださいませ。

コツコツやれば「きっと、うまくいく」/青空に映えるコスモスの図

先日,ようやく、
インド映画「きっと、うまくいく」を見てきました。
半年、ロングランするだけの事はあって、
元気が出て、楽しめる映画でした。

インドは映画が盛んで年間1200本もの作品が作られます。
なんとハリウッドの2倍,日本の3倍です。
インドには行った事はないのですが、とてもカオスの国のようで、
日本の尺度では測れない部分があるように思います。

私は実際に何人かのインドの方と話す機会があって、
速射砲のように早い英語を話すので,聞き取りに苦労したものです。
「きっと、うまくいく」の中でも、
英語とヒンドゥー語がチャンポンで出て来て、
インドなまりの新幹線なみの早口英語でした。

聞くところによると、アメリカのマサチューセッツ工科大学より難しい
大学があるそうで、ゼロの概念が生まれた国らしい
歴史を感じます。

一方で、レイプや女性に薬品をかけて傷つける事件もあとを
絶たない、みたいなニュースも見かけます。

以前、ザナ・ブリスキという女性カメラマンが
インドの売春窟に生まれた子どもたち相手に写真を教える、
という内容のドキュメンタリ映画「未来を写した子どもたち
を見たことがあります。

絶望しかないような売春窟に暮らす子どもたちが、
なんと自分達の撮った写真の展覧会で集めた資金で
学校に行けるようになるのですが、
しかし,さまざまな理由で結局学校を去ることになる子どもが
少なくありません。
現実の不条理を一身に背負って生きるこども達。

確かこの映画にでて来たと思うのですが、
町中の道路の壁にパソコンが埋め込まれていて、
インターネットが使えるのです。
習わないでも,自在にネットを使うこどもたち。

とにかく、貧困と絶望と希望と知性が混沌と入り交じっているのです。
どこ行ってもコンビニと100円ショップがあるような
均質な日本からは考えられないような、
多様性と混沌。

一方日本の均質化は閉塞感とも繋がっています。
インドの貧困などから来る絶望感とは違う,八方ふさがり感。

「自分」を殺して行けば,そこそこの暮らしが出来るので、
多くの人は閉塞感の手助けをしつつ,現状を選びます。
そこそこの暮らしとそこそこの人生。

そんなのつまらないよ、
やりたい事やって生きようよ,というのが
映画「きっと、うまくいく」のメッセージでした。

だからヒットしたのかもしれませんね。

しかし、当然の事ながら、
主人公が成功するのは勉強するからです。
主役の一人が動物写真家になるけど、
彼も実はせっせと写真を撮っています。
原題は「3 idiots」(3人のおばかさん)。
しかし,おばかさんどころではなく、
3人とも着々と未来に向かって進んでいたのです。

仲間がいて,励ましあえれば素敵だけれど、
この3人は出会う前にすでにそれぞれがやる事はやっていて
お互い,ちょっと背中を押し合っただけ。

やりたいことや勉強は一人でコツコツやればいい。
人に話すことはないし、許可もいらない。
天は自らたすく者をたすく。
「きっとうまくいく」はそういう人のための呪文なんだ、
と思った次第。

というわけで、私も今日も楽しく,コツコツ絵をアップして行きます。

「きっとうまくいく」

紙に色鉛筆、水彩

紙に色鉛筆、水彩

今日のスケッチは、立川にある「昭和記念公園」で震災の前の秋に描いたもの。
公園には、この季節になると、コスモス畑が出現します。

みずほの国の秋

みなさん、お元気ですか〜。

私は先週末くらいから夏の疲れが出たみたいで
身体の節々が痛くだるく、更新が空いてしまいました。

実は、それだけではなく、
生活のリズムも朝型に変えていたのです。

ホームページを作り、特にブログを始めてから、
毎晩夜が遅くなっていました。
ネットをやっているといくらでも夜更かし出来ちゃいます。

もともと睡眠時間はあまり長くない方なのですが、しかし、
夜更かしが続くと、朝が遅くなり、一日があっという間に終わってしまいます。

なんとかしたいと思いつつ、夏の間は、
暑いだけで生きているのがやっとという状態でした。

このところ涼しくもなってきたので、夜の熟睡度も上がり、
6時前から作業が出来るようになってきました。

ようやく生活が朝型リズムにのって来ました。

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さて、4月に始まった田んぼ作りも、いよいよ稲刈りです。

刈り取り寸前の田んぼの様子を見てきました。
稲穂は落ちんばかりに実っていました。

まさにみずほの国の秋ですね。

紙に水彩と色鉛筆

紙に水彩と色鉛筆

書きたいことはいろいろあるけれど、
せっかく稲のスケッチをアップしたので、
ゆっくり見て行って下さいね。

ではでは。

魚,草花,猫,秋の展覧会3つ/センニンソウとキタテハの図

芸術の秋です。

日本の近現代の画家の展覧会を3つご紹介します。
連休にいかがでしょうか。

残りの会期が短いものから紹介して行きますね。

まずは、魚の絵。
東京ステーションギャラリーで、明後日23日まで開かれている
大野麥風展「大日本魚類画集」と博物画にみる魚たち
から。

これは、私は今日見てきました。

前半は日本の草本学や博物画の展示です。
特に39歳で2001年に亡くなった
甲殻類の博物画家、杉浦千里は一見の価値ありです。
杉浦千里作品保存会サイト
アクリル絵の具で描かれた写真かと見まごうばかりの
細密画は海外での評価も高いようです。

で、後半の『大日本魚類画集』も見応えあります。
というか、私は、細密な標本画にも脱帽なのですが、
動いている魚の一瞬をとらえた『大日本魚類画集』がとてもお気に入りです。

大野麥風さん、最初は地味な絵描きさんだったようですが、
関東大震災で関西に越してから、釣りを始め
魚にのめり込んだようです。
実際、素潜りなどもして観察したみたいで、
ラッセンの日本版とでもいいますか、
ダイバーが潜って描いたような魚の表現が
生き生きしている上にユーモアラスでもあり
とても楽しいです。

実際、魚とか鳥とかって正面から見ると何ともいえず
間抜けて可愛いんですよね〜。

また、版画の横に、魚類学権威の田中茂穂と
釣り研究家の上田尚の解説がついていて、
それが、難しい分類の話から
「子どもを生んだら逃がして、種の保存は大切」
といった今的な内容まで多岐に渡っていて、
つい読むので、結構見るのに時間がかかるかも。

それから『大日本魚類画集』の揮毫は谷崎潤一郎なんですが、
その字が柔らかくて、とてもいいのです。

東京ステーションギャラリーは
丸の内北口を出てすぐ左手に入口があります。
出口が二階で、例の新装開店の丸天井の回廊に出られます。

私は、以前フィレンツェに行った時、サンタマリアデルフィオーレの
丸天井に登ったことを思い出してしまいました。

さて、二つ目の展覧会は、草花です。
東京国立博物館の秋の特別展示で、酒井抱一の「夏秋草図屏風」が見られます。
重要文化財、と言っても、
絵的には普通の雑草が描かれているだけなんですが……。 

私は大好きなんです。

何気ないつる草が茂っている様子とか、
シダが繁茂している様子に心うち震えてしまう私としては、
一押しです。

尾形光琳の金屏風に対しての銀屏風、という見方が
一般的美術史的な見方ですが、
私的には、何気なくて蔓延るので見向きもされない雑草、
つる性のクズとかコヒルガオ、それにヤマユリを心憎いまでに
さりげなく作品に高めた一品です。

会期が短くて、9月29日(日) までです。
お見逃しなく。

最後は猫です。
東京近代美術館で開かれている、竹内栖鳳展 近代日本画の巨人
http://www.momat.go.jp/Honkan/takeuchi_seiho/index.html

代表作《班猫(はんびょう)》も重要文化財。(山種美術館蔵)
猫好きにはたまりません。
この画家の観察眼もすごいものがありますね。
ただ、竹内栖鳳は特段に猫好きだったというわけではないらしく、
猫を描く為にこの猫を飼った、といわれています。

とはいっても、古今東西猫の絵や彫刻は数あれど、
エジプトのバステト神、
ロートレックの黒猫のポスター、
などと並んで、この絵は傑出しているような気がします。

こちらは9月25日から展覧会終了まで見られるようです。

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さて、私の今日の一枚は、
「センニンソウと キタテハ」
です。
センニンソウは花の盛りは終わりかもしれません。
つる性で、十字の真っ白な花は顎だそうで、
またきれいですが、有毒らしいです。
きれいなものには毒がある、というわけですね。

紙に色鉛筆、水彩

紙に色鉛筆、水彩

今週は更新はこれまで。
連休開けにお目にかかりましょう。
ではでは。

中秋の名月に

今日は中秋の名月。

すっかり晴れて、今夜はいいお月様が見られそうです。

気候も凌ぎやすくなってきました。
暑さ寒さも彼岸まで。

今週に入って、私がよく行く東京港野鳥公園で、
田んぼの畦にヒガンバナが咲き始めました。

ヒガンバナは、花が咲く時、葉はありません。
その鮮烈な赤い花が群れて咲く様子は
初秋の典型的な風景で、「ああ、もう秋だな」
とちょっとため息をついたりします。

田んぼの畦に植えられるのは、
ヒガンバナが他の植物の成長を阻害するアレロパシーを
出すために、雑草が生えにくいからだそうです。
実際、球根は有毒です。

田んぼから少し離れた雑木林では、キノコがあちこち
顔を出し始めています。

中秋の名月というと、やはり、ススキとウサギさんでしょうけど、
私は、公園で見たヒガンバナとキノコという題材を
月に配してみました。

moon001

これはテングタケのような気がしますが、
だとすれば、やはり有毒だそうです。
自然も自分たちの身を守るのに懸命です。

ところで、中秋の名月は満月とは限らないようです。
でも、今年はちょうど満月だとか。
満月の光量は太陽の46万5千分の一だそうです。

このわずかな満月の光だけで写真を撮っている写真家がいます。
石川賢治さんという方で「月光浴」シリーズとして発表されています。
宙の月光浴: Space of Spirit

京都月光浴

サイトはこちら↓
http://gekkouyoku.com/index.html
月の光のブルーが本当にキレイですね。

では、素敵なお月見になりますように。

実るほど、頭を垂れる稲穂かな

実りの秋です。

いよいよ、稲穂もたわわに実ってきました。
今月の終わりには稲刈りです。

まさに、
「実るほど、頭(こうべ)を垂れる稲穂かな」
の図です。

ああ、最近の偉い人たちに聞かせたい言葉ですね。

紙に顔料ボールペン

紙に顔料ボールペン

稲の下のキノコはカラカサタケ、
バッタはショウリョウバッタです。
畑をポーンポーンと飛んでいました。

ではでは。

スケッチ わたのはなしべひらく

世の中,変なことばかりですが、
どれほどおかしな世の中でも、
キチンと見据えて行かなければならなのと同時に、
しっかり自分の時間や空間は確保しておきたいものです。

自然に親しむ,というのはそのためにとてもいい方法のひとつです。
幸いなことに、季節が移ると自然の様相も
様々に変化して,尽きること無く楽しめます。

二度と同じ自然,二度と同じ夏,二度と同じ人生のひとコマはないのです。

今日は,3日の記事「わたのはなしべひらく」のスケッチです。

綿の花、水彩・色鉛筆

綿の花、水彩・色鉛筆

まだふわふわの綿ははじけていませんが、
花が落ちると、シソの葉のようなひらひらの咢の中で、
まず白い実が生まれ,それが緑に大きくなって行きます。
この絵では、左の一番下に白い実,その上に少し大きな緑の実が見えます。

花の下では、ハナムグリがエッチラオッチラ花をめがけて登って行きます。
このあとナハムグリは,花の中に潜ってしまいました。

いつはじけてコットンボールになるのでしょう。
その時見られるかな?
今から楽しみです。