今日は田植えでした。
4月に種籾を蒔いていた苗代で、
苗が20センチくらいまで伸びてきました。
5月に田おこしをして水を入れた田の中に
キシュウスズメノヒエという同じイネ科の帰化植物が
蔓延ってきたので、
昨日は、水の張った田に長靴を履いて入って刈り取りました。
……が、
泥水の中がこれほどに動けないものとは、
想像以上でした。
今は機械でやるのでしょうが、
それでもお百姓さんに心から感謝したい、
と思いました。
そして今日は、まず代掻き(しろかき)をしました。
水の中でドロの塊をほぐしてやり、
レーキなどで掻いてやると、重い塊が下に沈み
苗を植える上の方がふわふわのドロになるのです。
しかも水の中なので、水平になるのです。
それから、クロ塗りと言って、畦(あぜ)に泥を塗って
水が漏れないようにします。
コテで泥を延ばして行くと、
まるで左官屋さんになった気分。
そして苗床の苗を取り分け、
3ー4本ずつ田に植えて行きます。
親指と人差し指と中指の三本の指で
稲の苗の根元を持って田のドロに指ごと入れると
水を含んだ泥がサッとまわりから苗をやさしく包んでくれるので
手を抜くだけできれいに苗が泥に突き刺さります。
水ってすごいですね。
水田考えた人、天才的です。
土だけだったらいちいち穴掘って埋めるわけですから。
稲が連作出来るのも、水のおかげだと聞いたことがあります。
そして、植えてしばらくすると、今日はお天気が良かったので
苗たちは太陽に向かってピンと背筋を伸ばします。
これにもビックリ。
最近は植物工場が増えていて、内部環境をコントロールして
計画的に野菜を出荷することも行われているようですが、
放っておけば、水と土と太陽が作ってくれるものを
わざわざエネルギーを使って人工的に光を当てたり、
ハウスなども石油が円安で上がってきても、
元が取れるのかと心配になるくらい、
水と土と太陽の力は「すごい」の一言です。
そしてむかしの人の知恵は時の試練をへているだけに
脱帽するくらい自然を利用して緻密かつフレキシブルです。
楽しみですね。
水田には、オケラ、アメンボウ、タニシなどのほか
蜘蛛もいて、それがツツツーっと水面を走って行く様はニンジャのようでした。
またオケラは、前足がモグラを思わせるほど太く、
それで泥をかき分けるらしいです。
身体も、名前の響きよりずっとしっかりした大きさです。
そうそう、水田にいるというタガメは
残念ながら見ることはできませんでしたが、
『「タガメ女」を読んでみました』の記事は1100pvを越えました。
二日間の力仕事で今日はよく眠れそうです。
では。
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