出展準備は完了していなかった。ただ座っていては誰も来ない。

展示会が始まりました。

昨日の晩更新しなかったのは、
展示会初日から帰って来て、
様々な作業をして、寝たのが2時半過ぎでしたから。

展示二日目

怒濤の二日間でした。

初日、私の右隣は水墨画の本も出している中国系のシンガポールの方で、
水墨画を出している方はお一人だけだったためか、
初日から名刺交換されていました。

そして、左手の方は、スチール棒でモビールを作っていらして
それが風が吹いたり指で触ると揺れてカエルがチェロを弾いているように見えたりする物を
出展されていました。
動くものを出されている方は他にほとんど無かったこともあって、
初日からお仕事に繋がる名刺交換がされていました。

そういうお二人に囲まれた私は、
よく見てもらえば、A4二枚のイラストに100種類の動物がいたり
地球の歴史を事細かに描いたイラストだったり、
渾身をこめて描いたはずのものなのにお声がかからない。

しかし、左右のお二人は、ただ座っているだけではなかった。
パンフレットを作っていらして
右の水墨画さんは、1000部を配りきりたい、
持って帰りたくない、ということで、
とにかく手当たり次第パンフレットを通る人に渡していました。
ピンクの牡丹の表紙のパンフレットは一目を引くし、
パラパラと中をめくる人は興味深気に商談席に着きます。

左のモビールさんは、すべての人ではないけど、
人が通る時に、指でモビールをゆらすと興味を持つ人がいて
その人にパンフレットを渡していました。

私は、自分のセルフマガジンを作るのが精一杯で、
とにかく作品数だけは持って行ったし、5月の事務局が配布してくれたときのチラシの残りが
400部くらいあったので、それを持って行ったけど、
そのチラシにはサイトのURLも連絡先も載っていない。
さて、困った、と名刺をホチキスで止めて渡すことにしたけど
名刺の重さで上手く手渡せない。

で、よく見ると、チラシを渡されると人は裏を見るのですね。
これだ、今夜帰ったら、住所ラベルにサイトのURLを印刷して
明日持って来て、裏に貼ろう。

それまでは、あとで見るためにパンフレットを集めている人たち(が実際いるのです)
や出版社に的を絞って冊子を渡すことにしました。

さて、背中の展示も今ひとつアピールしません。
通る人を見ていると、どの人もパネルの一番上のクリエイターの名前
とその下の作品しか見てないことに気がついた。
改めて自分の展示を見ると、飾り付けのときは存在感が感じられた
日本画二枚が、照明の光を吸って重たく感じる。
ああこれではダメだな、と思ったことが一つ目。

昼前に、何人かの通る人と話をして、
1)あなたは何でも描くのね、と言われた。
2)上手いけど驚きがないね、と言われた。

つまり、市場経済においては、上手いより、差異。
何でもありより、これが得意。
が「強み」なんだな、と思って展示替え。

それから、水墨画さんのポートフォリオがよく見られていたので、
家帰って作るぞ、と二つ目。

で、日本画ははずし、イラスト、それもマップ系のイラストと
モノクロに絞り、上の写真のように変えてみた。

それから昨日は雨で来場者も少ないこともあるので、
他の出展者のリサーチに会場内を徘徊。

帰宅後は冒頭にあるように、
ポートフォリオを作り、連絡先をワードの住所ラベルに印刷して
寝たのが2時過ぎ。

今日は行ってまず、チラシの裏にラベルを貼る作業をしました。
そして人に渡すと、裏をめくった人は、裏のど真ん中に貼ってある
ラベルを、見るんですね、これが。

で、今日は100枚くらいチラシを受け取ってもらったし、
以前は私の展示に目をやる人を中心に渡していたのを、
チラシを渡すと展示を見ることが分かって
積極的に渡し、また、その際、
「このイラストには100種類の生き物が描き込んであります」
と付け加える。

さらに興味深気な人には、冊子を渡す、
という二段構えで頑張りました。

そして午後早い時間に、
小さな出版社の人が、「里山活動で検索して来ました」
と私を訪ねて来たのです。

これにはビックリ。
その方とは数分のやり取りで、日頃の活動の話をして冊子を渡しましたが、
先方から私を訪ねて来て名刺を置いていくわけですから、
私にとっては結構なインパクト。
ネットがリアルと繋がったとき最強であることを実感。
しかもブログだから起こりうること。

ブースの回りを見ていると、営業にチカラを入れている人といない人では
空間の空気が違うのね。
クッキリふた手に分かれる感じ。
ただ、お金を出したあの空間で、やれるだけのことをやらないで
ただボンヤリ座っていてはもったいない。

チラシや冊子はゴミ箱行きになるかもしれないけど
一人でも検索してくれたら、めっけ物。
そこから世界が開けないとも限らない。
だから、「マダムかよこで検索」と入れておく。
アルファベットが苦手な日本人に、アルファベットのURLはハードルが高いと思うから。

来場者は、大手出版社の決定権のありそうな人から
単なる冷やかし半分の退職者までいるわけ。

ネームタグを見て適度に分別しながら、
チャンスの種をまいていく。
その場で決まることばかりではないけど、
名刺交換するだけで違うもの。

というわけで、明日はもう最終日。

ところで、水墨画は、日頃から私もたしなんでいて、
でも、とにかくむずかしいのね。
で、折角右隣に水墨画の大家がいるのだからとおもって、iPhoneで、水墨画さんに
私のホームページの猫の墨によるクロッキーを見てもらい、アドバイスを受けました。
私ってちゃっかりだね。(笑)

dscatvariety

で、斜め前には、アイルランドから来ている女性がいたので
話しかけて英語の練習。
英語を話す最初のフェイスブックのお友だちになりました。

少し話をすると「フェイスブックやってますか」という人がかなりいるのにも
驚きましたが、日頃繋がれない人と繋がるには悪くないツールなんだと、改めて思ったり。

ではでは、明日の最終日も出きるだけのことをして
種を撒いておきたいと思います。

これらの記事は、かさこさんの示唆に富んだクリエイターEXPO体験記。
2015年 07月 01日 なんだおまえは。ただ待っているだけじゃないかと気づいて僕は立ち上がった
2015年 07月 02日 成功に近道を求めるから失敗するんだよ。地道な作業の積み重ねこそ成功への階段