大寒に トンボの枝先 春を待つ

俳句風の題名ですが、
今日1月20日は二十四節気(にじゅうしせっき)で言うと、一番寒いとされる「大寒」。
二十四節気は陰暦、と勘違いしそうです。しかし、
実は二十四節気は、太陽の運行をを元に一年をわけています。

陰暦は月の満ち欠けの28日を元にしています。
ただ、それだと、季節とのズレが出るので、
地球が太陽を公転する一年を24分割した二十四節気を目安としたようです。
もちろん実際には動いて見える太陽の運行をもとに
決めたのでしょう。
ですから、旧暦を正確に言うと「太陰太陽暦」となります。

一方、いま私たちが使っている新暦は
1582年ローマ法王グレゴリオ三世が導入したので
グレゴリオ暦、と呼ばれています。

すでに知られているように、二十四節気は立春から始まります。
その立春まであと2週間。
その来る春を待つかのようにトンボが擬態して越冬中のところを見ました。

ホソミオツネントンボ

このトンボは「ホソミオツネントンボ」というそうで、
オツネンは越年、つまり成虫で年を越す種類なのですね。
絵だとしっかりトンボだとわかるけど、
実際は長さ3.7〜4センチくらいで、
木の枝の色と同じなので、昆虫に詳しくないと見つけられません。
私ももちろんベテランの観察者に教えてもらいました。
その方曰く、3日前から同じところにいる、のだそうです。

夏にはキレイなブルーになるようで、
図鑑にはブルーの写真が載っていました。

今の時期は枝の茶色に擬態して、とても地味。
しかも、上の絵のように、
4枚の羽根が一ヶ所にキレイに畳まれ
からだの片側に寄せられ、離れたところから見ると
まさに小枝の延長にしか見えません。

人間世界の方は、冬の時代に入ったまま
立春が来ても春の雪解けが来るのか、と思われるような
混乱ぶりです。
すぐ不安定になる。
私は自然の営みに救われる日々です。

↓一年はなぜ365日なの?暦は人間の英知の賜物。国立天文台の暦計算室長の暦のあれこれ。

↓作詞家によるキラキラした言葉とキレイな挿絵。手元においておくと心が和むかも。