先日の個展の待ち時間に読んでいた図鑑ですが、
ユニークでひと味違い、面白かったので紹介します。
図鑑の写真というのは真横か斜め30度こちらを向いている
ポーズのものが多いように思います。
同定するのに分かりやすさを第一にすると
その方向からになるのでしょう。
でもこの図鑑の写真がユニークなのは
後ろから撮影したものを集めてクイズにしたり、
普段あまり見ない飛翔ポーズの写真があったり。
なんだか人格ならぬ鳥格まで分かりそうな写真の数々。
そして写真も素晴らしいけど、
箕輪義隆さんのイラストも素晴らしい。
鳥の飛翔や身体についても、
図解で分かりやすく描いてあります。
欲を言えば、鳥が羽根を上げ下げする時に
風邪切り羽根がどのように空気を掴み
浮力を作り飛翔するのか、
まで描いてくれたらパーフェクトだったけれど。
(これは今度、私がブログで取り上げようかな……。)
それから、鳥の排泄物についても興味深い考察が繰り広げられていて
トリビア的な面白さもある本です。
私が一番気に入ったのは、
鳥を色別にわけているページがあること。
このありそうでない分類は、
ビジュアル重視の私にはとても便利。
側において置きたくなる写真と絵の詰まった
楽しい図鑑です。
特に私のような少し観察に慣れた人が
ワンステップ上の観察者になるのに多いに役立ちそうです。
鳥や野生生物に関する法律が巻末にまとまっているのも
嬉しいですね。
飛翔の図があと一歩だったので星四つ。★★★★
なお、夏休みに鳥の観察を始めたいという人には
軽くてハンディな下の二冊もお薦め。
水鳥は多い季節ではないですけど、シギ類は夏の終わりに見られるかも。