日別アーカイブ: 2016年11月19日

樋口広芳著「鳥ってすごい!」は、お薦め 鳥の入門書。

今日ご紹介する本は、樋口広芳著「鳥ってすごい!」(ヤマケイ新書)です。

鳥に興味を持った方、初心者が知っておくとさらに鳥の観察が面白くなるだろうという
格好の入門書です。

鳥ほど都会でも出会える野生動物はありません。
一方で自由に飛んで行ってしまうので、
わからないことも多い動物です。

ところが、近年のデジタル機器や、GPSなどのグローバルな位置データシステムが、
謎だった鳥の生態の解明に役立っていて、
今までわからなかった渡りの謎などさまざまな「鳥の不思議」が次々に解明されてきています。
その今わかる最新情報が一挙に開示されている一冊です。

私は、最近フェイスブックで野鳥の写真をアップするグループに参加しました。
デジタルカメラのおかげでプロの写真家や研究者顔負けの写真や動画がアップされています。
実は、私もすっかり刺激され、早朝観察を始めたほどです。

この本の作者樋口広芳氏は日本野鳥の会研究センター所長や
東大大学院の教授を務めた専門家です。
題名だけではなく全編から鳥への愛が溢れ出てきそうな本です。
と言ってもデータや研究成果が元になっているので、
単なる鳥ラブの本ではありません。
3月に初版が出てからすでに3刷をかさねているのは鳥への濃い愛だけではなく
内容の濃さからでしょう。

私が鳥と付き合うようになって5年ほどです。
この本を読みながら、いちいち「そうそう、その通り」と頷きながら読んでしましました。

鳥を描く絵描きさんも増えていて、
鳥好きや自然観察が高じてイラストレーターになったという方が少なからずいるのですが、
私は、むしろ最初に「鳥を描けるようになりたい」という目標があって
鳥を見るようになったため、まず「どうやって鳥は飛ぶのか」という構造から取り組んだ、
という変わり者です。

幸いなことに、私には美術解剖学の多少の知識がありました。
また我孫子の鳥の博物館では鳥の骨格標本を見ることができますので
それらを組み合わせて、
「鳥はどうやって飛ぶのか」への理解につなげました。

実はこの本で、唯一不満があるとすれば、
その鳥の構造の部分でしょう。
と言っても、それは作者が悪いのではなく、
やはり鳥の飛ぶ仕組みを理解するには二次元では難しいのです。

人間の骨格や筋肉でもそうですが、
三次元の立体を二次元で理解するのは限界があります。

また羽の色合いやなどを言葉にする難しさは作者も承知しており、
巻末には、動画が見られるサイトなども紹介されています。
本を片手にインターネットを見てほしい、と作者も書いています。

先に書いたようにデジタルカメラの鳥人気への貢献度は半端ないものがあります。
FBでも、北海道で趣味で鳥の写真を撮り続けている主婦の方に
4桁のフォロワーさんがいます。

ただ、誰でも撮れるので、珍しい鳥が見られるというとズラリと三脚が並ぶ
という事態がかなり鳥にも影響を及ぼしている場所もあるようです。

鳥だけではないですけど、この自然との付き合い方は「自分一人ぐらい」
と思う人が殺到するとえらい騒ぎになります。
野草なども持って帰っても育たないのに、根こそぎやられたりね。

実は東京のような都会にいても、小鳥ちゃん達は結構私たちのそばにいるので、
もし鳥を見てみたいという方がいたら、
まずそういう身近な鳥を見つけることから始めるといいと思います。
それから比較的簡単に見ることができるのがカモやサギ類の水禽類。

私がよく行く東京港野鳥公園のみならず、
井の頭公園や水元公園、昭和記念公園、神代植物園、新宿御苑など
カモ類サギ類のいる公園は少なくないです。
そして都心のお堀や北の丸公園も。

私は、まず水禽類から覚えました。
実は小鳥達のうち、シジュウカラ、ハクセキレイ、メジロやヒヨドリ、ムクドリ
などは都会でも普通に見られる鳥なのですが、
五年前に最初に自分でそれらを見つけた時の驚きは格別でした。

そして一ヶ月ほど前、散歩道であの青い優雅なオナガを見てしまってから
「これは早朝観察始めるしかないな」と早朝観察を開始。
双眼鏡の使い方や鳥がどの辺りに潜んでいるか、
などはこの数年でわかってきましたから、
運動不足解消を兼ねて一人探鳥会です。

実は、この一人探鳥会、鳥が見られるだけではないのね。
一石三鳥なんです。
それはまた次回以降書きます。

 

↑ちなみにこの二冊の家で使っている鳥図鑑、
種類の多さや写真の多様さは山と渓谷社の「日本の野鳥」で、
これ一冊あれば充分、という感じなのですが、
「ぱっと見わけ観察を楽しむ 野鳥図鑑」には、
鳥の声をスマホで聞けるQRコードがついているのがうれしい。

持ち歩きには以下の厚さ5ミリほどのハンディな二冊を使っています。
  

↓私たちの暮らしと木の関係が分かる本

↓葉っぱのキレイな写真が嬉しい。

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