日別アーカイブ: 2014年12月17日

人間への謙虚さが、人間を強くする

クリスマスカード用の絵を描くのに
資料の中から出て来たのがこの写真。

robamieni

サンタクロースの町、ロヴァニエミの空港で撮影したもの。
このときサンタクロースの町には行かなかったけど、
オーロラを見にトナカイツアー、っていうのに参加したのよね。
残念ながらオーロラは見られなかった。

この時、ドイツで働いているオランダ人の彼氏とポーランド人の彼女、
というカップルとも一緒で、途中でログハウスで休憩中に
いろんな話しをしたの。

ヨーローッパ、って広そうだけど、
よく見れば、主要都市間は飛行機で一時間もあれば行けるし、
週末にちょっとフィンランドまで、とか
来月はスペインのバルセロナまで、
とか普通に行ったり来たり出来る。
そのカップルも、週末には飛行機で非日常を楽しみつつ
平日には寿司バーで昼食をとる。
週に一回は寿司バーに行くと言っていましたね。
ヘルシーヘルシー、と連発。

それも平和だからね。
ヨーロッパが、二度の戦争で懲りて、紆余曲折がありながら、
二度と戦争をすることが無い体制を作り上げたのは
やはり、「知恵がある」と思うのね。

ヨーロッパは中東に首突っ込んでメチャメチャにしたし
アフリカの問題とか糾弾されるべきことはいっぱいある。
確かに都合いいな、とは思う。

ただ、彼らが世界をリードするには理由があって、
彼らは常に歴史から学んで、
人間の暴走を止める「システム作り」をしようとしている。

民主主義とか立憲主義とか法治主義といったシステムは、
そういう中から生まれているのね。
根底には、ソクラテスから脈々と続く人間観察の力。

常に「人間とは不完全である」「権力は暴走し腐敗する」
という人間への謙虚で且つ第三者的視点を持つことが
結局は人間を強くし、人間社会を安定させる、という事を学んで来て
それを前進させようとしているのだと思う。

だから彼らは強い。世界のヘゲモニーを掌握する力がある。

「7つの習慣」を読んだ時に
●感情ではなく原理原則に従って判断する

という項目があって、これは
「人間は不完全で判断を間違うから法や憲法に判断させる」
という立憲主義にすごく通じる理念だな、と思った。

でも考えてみたら、人生の判断を下すのに、すべてを考えていたら
迷うばかり。
ある価値観に照らし合わせて判断を下せば、ずっと楽になる。

だから、今の政権が迷うことなく嘘でも何でも判断を下せるのは、
「改憲して皇国史観の国体を作るのだ」
というトンデモ価値観に基づいているからなのね。

でも、それがとんでもないのは、それが嘘と隠蔽から出来ていること。
しかもそれは一度失敗して自国民だけでも300万人とも言われる犠牲者を出して終わっている。
それなのに、自分たちの先の戦争での所業を反省するという謙虚さも、
世界的文脈を考慮した第三者的視点もない。

「独自の政治体制があっても良いはずだ」
という一見筋の通ってそうな見解も、
だったら、NHKを支配したり、メディアに圧力かける事無く
堂々と国民に問うてほしい。
選挙の争点は経済政策だけです、なんて欺瞞はやめて欲しい。

結局自分たちの歴史観や政治体制が国民や世界に受け入れられない事が分かっているから、
こういう事をやるのよね。

いみじくも引退を表明した石原慎太郎が記者会見で
「国民は憲法には興味ない」と、言いました。
興味ないと言うより、日本国憲法が当たり前ですから。

これからも憲法については書いて行きます。
国に自分の人権を剥奪されるのはまっぴらですからね。

でも、私のブログは、あくまでも「のんびり社会派」。
普段は楽しく読んだ本の読後感や見た映画のはなし、
また里山活動や鳥の観察会などを中心に
デッサンやエスキースをアップして行きます。
家にいろんな写真がある事に気がついたので、
今日みたいに写真も時々。

興味のある事や好きな事をブログを書くのはとても楽しい。
何でもやるなら楽しくやりたいですから。

ーーーーーーーーーーーーーーー
↓先日、本屋さんで平積みになっていて、「おっ!」と思いました。
憲法を暗唱するアイドル 内山奈月×南野森『憲法主義』

YOU TUBE版もあります。
内山奈月×南野森『憲法主義』 (PHP研究所刊)
内山奈月さんってすごいです。お薦め。

あべさんも見た方が良いんではないか??

↓原文と池澤夏樹の寄り添うような訳が読みやすい。お薦め。