この自民党の改憲案をもとに、あべ政権がやって来た事の歴史と
その目的について書いた記事です。
2016年7月10日の選挙以前に書いたものであることをご承知おき下さい。
私は民進党に入れる。何故なら自民党の改憲案、ヤバすぎだから
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私は民進党に入れる。何故なら自民党の改憲案、ヤバすぎだから
東浩紀さんがポリタスに「民進党に入れる」と書いてますけど、
私も民進党に入れますよ。
っていうかもう入れちゃった。
理由は、ふたつ。
第一に
自民党の改憲案、チョーヤバすぎ、
だからです。
民進党に入れた理由の95%がこれです。
ちなみに,参議院で改憲派が3分の2を取れば
早ければ秋にも改憲発議取り掛かるでしょう。
その時は、超弩級でやばい「緊急事態条項」を入れてくるはず。
さて、自民の改憲案は根本的にやばい代物です。
どうヤバいのか、代表的な所を書いておきます。
まず、憲法とは「国民が国に守らせる法」です。
主権者たる国民が権力を負託して国家運営する議員たちに守らせるものです。
これは、私の聞いた法律家すべてが言う事ですが、
国家権力は暴走するものだから
憲法で歯止めをかける、いわゆる立憲主義です。
片や「法律」は国が国民に守らせるもの。
ところが、自民党改憲は、なんと!
「国が国民に守らせるもの」にかわっています。
法律ちゃうねん、憲法でしょ。
と言っても、「私たちはそういう立場を取りません」
と分けの分らない事を自民党の議員は言う、
と小林節さんがおっしゃっていました。
小林節さんはずっと改憲派として自民党の顧問をされていましたから
よくご存知です。
もうこれだけで本当はアウトなのです。
憲法と呼べる代物ですらないのです。憲法以下。
よく自民党は、他の国では憲法改正はよくやる、
と言いますけど、実は、その改正は、国民の「権利」を増やす方向で改正されます。
ところが、自民の改憲案は、国民主権を制限、
国民の権利を制限、という方向に行きます。
で、この改憲を踏まえて自民党(あべ内閣)の法律の作成を追って行くと
ひとつのまとまった自民党のヴィジョン、というモノが見えてきます。
彼らの理想とする国のカタチですね。
それは、一言で言えば、「国民を国家の奴隷にする」です。
そんなバカな事!という反応が普通でしょうが、
残念なことに彼らは本気です。
少し時系列であべ政権のやって来た事を見てみましょう。
遡る事、第一次あべ内閣では、
教育基本法が改悪されました。
教育基本法は戦前教育が果たした役割を反省して
政治とは一線を画す為に作られた法律ですが、
第一次あべ内閣で再び政治の道具として「愛国心の強調」などが入れられました。
愛国心って不思議なもので、強要する国は愛したくなくなるものです。
国民の自由を守り権利を涵養してくれる国なら
愛したいと思うものですけど。
とにかくここで、教育、未来の日本人の脳みそに手を付けた。
これは、18歳選挙権と繋がります。
そして今回見事半数の新選挙権保持者が自民支持だそうです。
さて、第二次あべ内閣になると、
まず、NHKの会長に自分と同じイデオロギーを持つ籾井氏を任命します。
報道への圧力を加える為です。
それからもうひとつ、官僚の幹部の人事権を政治が握る法律を作ります。
これで、官僚の口は塞ぎました。
2014年12月に可決された秘密保護法。
これは「国民は国の事など知らないくてよい」
というご託宣です。
国民の目と耳を塞ごうとします。
と同時に、実はこの法律の為に、その秘密を扱う人たち(官僚さんたち)は
身辺調査をされています。官僚も自民党に家族関係まで知られることになります。
かなり怖いですね。
どうですか?
もう既に外堀は埋められているかも、って感じですね。
実は、彼らは明文化憲法改正は最期でも良いのです。
既に、解釈改憲で9条は実質的に壊されました。
こうやってあべ政権のやって来た事を見ると
見事なまでに「国民奴隷化プロジェクト」になっているでしょう?
さらに、もしこの選挙で与党が勝てば「残業代ゼロ法案」が待っています。
死ぬまで働け法案ですね。
なお、女性は別の意味でヤバい。
憲法改正で彼らは家族条項を入れるつもりです。
女性を家庭に縛り介護育児すべてを負担させようというわけです。
実はその布石として、妻に遺産を多くする法律をいま自民党は考えています。
一見良さそうですが、お金で家庭に縛り付ける、そして
金残してやるんだから、人生を家族に捧げろ、と言うわけです。
上の残業ゼロ法案と組み合わせると、
彼らの家族観がクッキリです。
と、まあ実に用意周到に国民を奴隷化するプロジェクトは進行中。
ある意味見事です。
戦後ずーっとこの日を待っていたわけですから。
それでも、日本国憲法はいじられていないので
元に戻す事は可能です。
そして最悪憲法改正されたとしても
私たちは自らの尊厳を踏みつぶす存在とは戦うしか無いでしょう。
いずれにせよ、まだ間に合う。
自民党、公明党、おおさか維新、日本の心、
この4党に票を投じなければ良いのです。
私は民進党に入れたけど、複数区や比例なら共産党、
社民党、生活の党の中から勝ちそうな人に入れるのでも良いでしょう。
民進党に入れた2つ目の理由。
それは民主党時代を私はそれなりに評価しているからです。
ふだんテレビは全く見ないけど
先日中華料理屋さんに入って見てしまいました、
自民党のCM。4年前の停滞がどうのと言っているけど
実はDGPの成長率は4年前の民主党の方が今の自民党の平均より良いのです。
民進党ビラより
旧民主党政権時には、年平均で1.7%だった実質成長率は、現政権下では0. 8%
に下降。アベノミクスが結果を出していないことは明らかです。
資料出典:内閣府「国民経済計算」
民主党政権ってボロクソに言われているけど
実は以下の成果を上げています。
・国家公務員の天下り斡旋を全面禁止
・子ども手当支給
・生活保護の母子加算復活
・記者会見オープン化
・父子家庭に児童扶養手当を支給
・公立高校生授業料無償化
・密約解明
・私立高校生年12〜25万円助成
・基礎的自治体にジム事業の権限と財源を大幅に委譲
・医師不足に悩む救急や外科、産婦人科、小児科医などの診療報酬をあげる
・原則として製造現場への派遣を禁止
・先進国では常識の農家への個別所得補償制度実施
・バリアフリー改修、荘園改修工事などの支援
・分娩の公的補助
・自殺者の減少
もし民主党が失敗していたとしたら、
官僚とメディアを甘く見ていた事でしょう。
最後に、もし自民党が描く理想の国が出来て
「国民奴隷化」が完了したとして、
国として栄えると思いますか?
どう考えても国は衰退の道を歩むしか無いと思われます。
その時、彼らはどうするのでしょう?
今は日本国憲法が日本をダメにしたとか言っていますけど、
自分達の考えた憲法で国が衰退したら、
今度は誰のせいにするのでしょうね?