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「タガメ女」を読んでみました


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今話題の
深尾葉子著「日本の男を喰い尽くすタガメ女の正体
を読みました。

この本で著者は
「タガメ女」と「カエル男』というキーワードを使って、
今の日本の男女関係の生きにくさを読み解いて行きます。

語っているのは主に夫婦関係ですが、
しかし、最後は現在の日本そのものの「生きにくさ」の
原因について、本質的な部分を突いていきます。

では、タガメとは何ぞや?
そして「タガメ女」とは?

タガメはかってよく田んぼに棲んでいた肉食の昆虫で、
時には自分の身体より大きな動物を
骨と皮にしてしまうため
「水中のギャング」とよばれているそうです。

「タガメ女」はタガメのように男性のお金とリソースを
吸い取る女の事で、その生き血を吸われる男は「カエル男」。

本書には、
「タガメ女度チェックシート」
「カエル男度チェックシート」
があって、
自分やパートナーと比較しながら読み進めます。
・・何やら不穏かも?

例えばタガメ女の条件に
⑮ディズニーランドが大好き
というのがあります。

私は20年以上前にディズニーランドへ一度だけ行った事があります。
その時、「富士山と一緒で、話しの種に一回行くのは良いけど、
二度行くところではないなあ、」
と思い、それ以降行ったことがありませんでした。

ところがディズニーランドはリピーターがすごく多いと聞いていて、
ず〜っと不思議だったのですが、
この本を読んでその疑問が氷解しました。

著者は、現実から一瞬逃避して、幸福に浸ることができる点が、
「タガメ女」がディズニーランドが好きな理由だと書いています。

実は先日、我が夫が仕事の関係で、生まれてはじめて
ディズニーランドに行きました。
私も誘われましたが、前述の理由で断りました。
夫も全然興味がなかったようですが、
帰ってきて感想を聞くと、
「来てる人たちがとにかく皆とても幸せそうに見えた。」
と言っていたのです。

どれほどリピートしても、
ディズニーランドに行かない日の方が日常です。
現実から一瞬逃避して、幸福に浸れるからTDLに行くとすれば、
その逃避しなければならない「タガメ女」の日常とは
どんなものなのでしょうか。

著者は昼間のカフェでの「タガメ女」同士の
生々しい会話を再現する事などによって
「タガメ女」の日常や実態にせまります。

そして淡々と触れられていますが、
「タガメ女」が社会的にどういう害をなしているのか
秋葉原の無差別殺傷事件の手記などを示して行きます。
この部分はかなり私には衝撃的でした。

20130429
何やら深刻ですが、しかし、この本の全体は
あくまでも明るくユーモアな語り口で
進んで行きます。

で、いよいよ第7章にはいると、
まさに作者の言いたいまとめになり、
そして歴史も踏まえてその部分がとても重要だし、
そして著者はそこを一番に言いたいのだけれど、
その部分も、前章までと同じようにさらりと語られます。

あまりにさらりと語られてしまうために
肝心な一行を読み飛ばしそうになるくらいでした。

その一行とは……?

是非本書をお読みください。
ただ、結論めいた事は、あまり期待しない方が良いです。

その結論を求める事、
こうあらねばならないと言う思い込みや箍(たが)、
そういった事から自由になる為の第一歩の本だからです。

イラストの方は、さすがにタガメはなかったので、
カマキリとクモになりました。
そのほかの絵はこちらからご覧頂けます。


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