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祝!オールブラックス。シダでお祝い。

ラグビーのワールドカップ2015は、
ニュージーランド代表、オールブラックスの優勝でした。

オールブラックスのマークは黒地にシルバーのシダ。
シルバーファーン、と呼ばれています。
ファーン=fern は英語でシダ類のこと。

ということで、シダフリークの私としては、
シダの絵と写真をいっぱい並べてお祝いしたいと思います。

tburaniwa

ニュージーランドはシダで有名で、
ネットで調べると200種類シダがあるようです。
実は日本もシダが豊富です。
約630種類のシダがあるといわれています。

シダをアイコンに使うほどのニュージーランドのシダの種類が
200種類とは少ないような気がして、手元の海外の文献を調べてみましたけど
やはり、種類的にはそのくらいのようですね。

日本では、シダはオタク趣味っぽいところがあって、好きな人は好きで
「シダの会」という全国組織もあって定期的に活動していますが、
ニュージーランドほどアイデンティティにはなっていないみたいです。
でも春にはゼンマイ食べたり、生活にかなり入り込んでいるのですけれど。

ニュージーランドの場合は、
先住民であるマオリ族がシダをとても大事にしていたようです。
信仰の対象でもあったようで、
確かにあの銀色に光るレースのような葉叢を森の中で見れば、
神々しく感じるだろうことは想像できます。
 
一方日本は、湿度が高く高低差があり、
南北に長くて亜熱帯から亜寒帯まで気候のはばが広く
放っておいてもシダが生えてきて、
多くの人の意識的には「雑草」の部類になってしまうのが少し寂しいです。

又ある種のシダは、環境を汚染した金属類を取込むことも分っていて、
知人の大学教授が、足尾銅山の環境汚染の研究でも
そのことを突き止めていました。

ただ、こんなどこにでもあるシダですら
最近は絶滅危惧種になったり実際に消えてしまった種類もあるのは残念。

シダは、種子で増えるのではなく胞子で殖えます。花も咲きません。
難しい言い方をすれば、シダは、隠花維管束植物、ということになります。
胞子を見たことが無い人のために
10日ほど前に「浜離宮庭園」に行った時に
撮影したスマホ写真をあげておきます。

IMG_1543
↑このシダの群れの、
↓葉の裏側
IMG_1544
↑この写真の葉裏の茶色いブチブチが胞子です。
種類によって、胞子の大きさやつき方の密度が違って
種類の同定の基準になります。

今回のワールドカップですっかりラグビーがメジャーになりましたが
オールブラックスで、シルバーファーンが知られて、
シダのファン(笑)が増えるといいなあ、と思っています。

↓初心者向けのスキャン写真のキレイなハンディ図鑑。おすすめです。

以下纏めてシダのスケッチやら写真あげておきます。
コゴミ(クサソテツの芽) 制作中の作品のデッサン。 鳥の子和紙に木炭。モデルはヒカゲヘゴ 20130701 20140103inuwarabi nisiki warabi himeshida
130128 20150804-2

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雑草という名の草はない

この季節、少しの緑のあるところなら、
ちょっと手入れをしないと草ぼうぼうになってしまいます。
最近は、草むしりが面倒だから、という理由で
庭にコンクリートを打つお家もあるようです。

確かに草むしりは大変ですが、
この水と太陽の光だけで上へ上へと伸びる植物の力強さは
偉大ですらあります。
結局、我々人間を含む動物は、植物がなければ生きて行けないのですから。

そして世界には砂漠化が進んでいる地域も少なくありません。
東京も今年は例年に比べて降雨が少ないようです。
庭の土も一時サラサラの砂のようになりました。

しかし、このところの雨で植物たちの元気さが甦ってきました。
この草ぼうぼう状態を見ると「描きたい!」と思う私がいます。。
そこには赤や黄色の花があるわけでもないし、
緑しかないのに、何故か、「きれいだ」「描きたい」
と思ってしまう私は、変わり者でしょうか。

やはり日本は、雨が多いから、草の緑がきれいに見えるのでしょうね。
特に何気ないどこにでもあるシダの雨上がりの翌朝の美しさは格別です。

日本には600種類以上のシダがあります。
イギリスには200種類くらいしか無いことを鑑みると
驚きです。
南半球のちょうど反対側のニュージーランドも
シダで有名です。
ニュージーランドはラグビーが盛んで、
オールブラックスのマークはシルバーフェーンです。

シルバーフェーンはほんとうに銀色に光って見えます。
日本では、イヌワラビという種類の一種でニシキシダ、
と呼びます。
「錦羊歯」と書きます。
ほんとうに金銀糸を織り出したように見えます。
意外に身近にあるので、是非気をつけて見て下さい。
実は我が家の近くにもあり、前を通るたびに楽しみにしているのですが
ほとんどの人は気がつかずに通り過ぎてしまいます。
指差して教えて上げたいくらいですねえ。

ポール・スミザーというイギリスの園芸家がいます。
宝塚のガーデンフィールズなどを手がけたナチュラル園芸家です。
彼なども日本のその豊かな緑に魅せられた一人でしょう。

というわけで今日のスケッチはイヌワラビを中心とした草々。
20130701
雑草として片付けられてしまいそうですが、
彼らに絵として息を吹き込むのもなかなかチャレンジングです。

シダの絵はこちらからご覧頂けます。

ポールスミザーの「日陰でよかった!」は私の愛蔵ムックです。