日別アーカイブ: 2015年1月30日

LINEが可視化してくれた、便利さの裏側

この本で「やっぱり」と思った事の一つが
インターネットはどれほど匿名でも、実は匿名であり続ける事の方が難しく、
ウィキリークスが画期的だったのは、その匿名性を幾重にも担保するシステムだった、
という点です。

匿名で嬉々と他者に誹謗中傷めいた言葉を送りつける人がいますけど、
実はネット上の匿名とは頭隠して尻隠さず状態なのです。

そういえば、映画『セブン』でも、ひも付き情報の実態を垣間見ました。
ご覧になった事の無い方のためにストーリーを簡単に説明すると、
連続猟奇殺人犯(ケビン・スペイシー)をブラッド・ピット扮するFBIの捜査官が
図書館の貸出履歴から犯人を突き止める、という話です。

「セブン」という題はにキリスト教の七つの大罪から取ったもので
話しに厚みを与えているのだけれど、
私は、その事より、図書館履歴もすべて国に把握されている事に
衝撃を受けました。

事ほど左様に、ITというのは便利であるとともに
個人を監視の海に簡単に放り込んでくれるものなのですね。

だからといって、個人の活動を広げてくれるツールでもあるわけだから、
使わない、という手は全く無いわけだけど、
やはり注意深くつきあう必要はあります。

住所や電話番号はネット上に載せないのはもちろんの事、
自分の子どもや孫の写真は載せない(フェイスブックでも)
若い女性は自分の居所を逐次ツイッターなどで報告しない、
自撮り写真は慎重に、
など、個人の特定が容易になる事には
用心深くしてし過ぎる事はないと思います。

それにしても、日本はこんなに先進国なのに
ITに関しては後進国ですよね。
Wi-fiなどの設備も揃ってないし。

リスクは工夫して対応するにしても、
ベネフィット(恩恵)をもっと厚くして欲しいです。

特にオリンピックを本当にやるなら、
もっと日本中のネット環境整えた方が良いですよね。
それが一番のおもてなしかも。