日別アーカイブ: 2013年7月3日

ひとつとして同じものがない自然

久しぶりに女性像をアップしました。

20130703

実は私の一間の押し入れ一杯のデッサンの
半分が女性ヌードです。
なので、アートとはいえやっぱりネット上に載せるのには
神経を使います。

最近は、野外での生き物たちをスケッチすることが多くなりましたが、
人間は、描いていて面白いですし、
やはり若い女性の美しさは格別なものがあります。
もちろん人類の種の保存がその美しさの最終目的です。
昨日の繰り返しになりますが、
まさに、創造主のイマジネーションは完璧です。

すごいと思うのは、
眉と目と耳が二つ、
鼻と口がひとつ
というように、顔や身体の部位は数が決まっているにもかかわらず、
一人として同じ顔、同じ身体を持った人がいない、
という事です。

昨年の1月のナショジオは双子特集でした。
10組くらいの双子の顔写真がアップで並んでいました。
一卵性双生児は、ひとつの受精卵が二つになるわけですから、
遺伝子的には全く同じなのに、
どれほど似ていても、微妙に違うのが面白いほどでした。

昨日私は無造作に「創造主」と言いましたが、
「創造主」とはなんでしょうか。

間違いなく言えることのひとつは「時間」が絡んでいる、
という事です。

以前、福岡伸一さんのベストセラー生物と無生物のあいだを読んだ時に、
印象的だったのが、この「時間」の概念でした。

ま、この本は、アマゾンのレビューを見れば分かるように
賛否両論が有るのですが、
私は分子生物学の歴史の人間模様は面白かったし、
(これがめちゃめちゃ人間臭い)
最後の福岡さんの実験の話しも面白かったです。

その実験とは福岡さんたちはある遺伝子を抜いて実験をするのですが、
途中から抜くと、本来生まれる部位が生まれないのに、
最初から抜くと有るものと変わらない結果が出たというのです。

普通だったら逆のような感じがするけど、
福岡さんたちが何度実験しても同じ結果になるのです。
そして福岡さんがたどり着く結論が「時間」なのです。
いわゆる「動的均衡」の実証実験だったそうですが、
生物には不可逆な時間があって、その流れに沿って折りたたまれ、
一度おりたたんだら二度と解くことのできないし、
全体としての存在だ、というものです。
この実験で言うと、最初から無いものは、
無いものとして全体の中で補いあう、というのです。
そしてそれが出来るのは時間があるから。

多分理系の人には自明の理でしょうが、
私には新鮮でとても面白い一冊でした。

次回の更新は土曜日を予定しています。